2016-01-01から1年間の記事一覧

クラーナハ展。

暫らく前の上野、 闇の中に、クラーナハ展の看板が浮かんでいる。 構内への入口にもクラ−ナハ。 クラーナハ、ねー。昔はたしかクラナッハと呼んでいたように思うのだが、いつの間にかクラーナハになったらしい。 しかし、今回の特別展に関わった国立西洋美術…

ゴッホとゴーギャン展。

マネ、モネ、ドガ、ルノワール、セザンヌ、・・・、・・・、誰もが知る印象派のビッグネームがこれでもか、というぐらい並んでいるオルセーで、最も多くの人だかりをしているのは、ゴッホの作品が展示されている部屋である。いつ行ってもそう。 ずいぶん昔、…

ダリ展。

世の中には、たしかに天才がいる。 レオナルド、ミケランジェロ、ピカソ。近場ではアラーキーや赤塚不二夫。サルバドール・ダリも、まさしくそのひとり。 9月初め、郊外の畑の前にダリ展の看板が。東京ではなく千葉郊外。さすがダリって感じ。 11月下旬、…

憎しみと赦し。

昨日はアメリカ国立太平洋記念墓地や日本人墓地などへ参った安倍晋三、日本時間今朝早く、いよいよバラク・オバマと共に真珠湾のアリゾナ記念館を訪れた。 日本の現職総理大臣とアメリカの現職大統領が、そろって真珠湾を訪れるのは初めて。 慰霊のため。謝…

さいたまトリエンナーレ(9) 次回はありや。

さいたまトリエンナーレ、今年が第1回である。はっきり言って周知されていない。 私は3日間行ったが、どこも来ている人は少なかった。最寄駅には簡易案内所を設けていた。武蔵浦和にも岩槻にも大宮にも。各会場には人も配している。しかし、来る人が少ない…

さいたまトリエンナーレ(8) 多和田葉子。

10年ほど前、仕事を辞めた時、それまで気になっていた人の作品を読もうかな、と思った。例えばこういうような人。金井美恵子、よしもとばなな、山田詠美、多和田葉子といった、いずれも個人的なおつき合いは御免こうむりたいが、外から見ると気にかかる、…

さいたまトリエンナーレ(7) 精緻な仮想世界。

川埜龍三というアーティストがいる。主にエッジの利いた具象彫刻を創っている。 1976年生まれであるから40歳。しかし近い将来、村上隆や奈良美智のような大爆発を起こすのではないか、との予感がある。 それはそれとし、学がない私、心地よくだまされ…

さいたまトリエンナーレ(6) 相撲は好きだが、JACSHAは知らなかった。

日本人にとっての「相撲」というものは不思議なもので、男女を問わずあまり「相撲」が嫌いだ、という人はいない。 程度の差はあれ、多くの人は好きである。 思うに、単なるスポーツではないからじゃないか。伝統文化であり、伝統芸能であり、神事という要素…

さいたまトリエンナーレ(5) 多文化・異文化。

旧民俗文化センターでの展示に参加しているアーティスト、多彩。他民族、多文化。当然のこと多言語が伴う。ある個人から言えば、異民族、異文化、異言語ということになる。 年末も近づいてきた。で、今日はその匂いを感じた3人の作家をまとめて。 ソ・ミン…

さいたまトリエンナーレ(4) 旧民俗文化センター。

岩槻の駅前から無料のシャトルバスで旧民俗文化センターへ。 「旧」とついてるのだから昔のものだな、と思っていた。民俗文化センター、埼玉県の民族芸能や工芸、産業などを展示したり、ワークショップを行ったりしていたそうだ。しかし、10年前に閉鎖され…

さいたまトリエンナーレ(3) 才能は越境するのか。

さいトリ(先輩格のヨコトリに倣って、さいたまトリエンナーレも「さいトリ」と称している。ヨコトリと異なり、ひらがな+カタカナであるが)行の2度目は、先月下旬に行った。 岩槻へ。 岩槻駅を出てすぐ、こういう看板がある。 岩槻、人形の町。 少なくと…

さいたまトリエンナーレ(2) 高田ツインズ。

さいたまトリエンナーレ、11月中旬の最初の日は、JR武蔵浦和から別所沼公園の日比野克彦の作品を見て帰ってきた。が、途中少し寄り道をした。 こういう標識がある。 右の武蔵浦和駅から来て、左の方の別所沼公園へ行った。途中で標識の上の方へ行った。…

さいたまトリエンナーレ(1) 武蔵浦和あたり。

暫らく前、どの新聞だったか忘れたが、誰かが「最近は何々トリエンナーレだとか、何々国際美術祭だとか、何々アート何々だとか、同じようなものがあちこちで行われている。似たようなものも多く云々」、というようなことを言っていた。 いいじゃないか、幾つ…

歯ごたえ 早見堯の美術批評。

日経連で孫正義に「ロシアにも投資してくれ」と言い、講道館で待ち構えていた森喜朗とは顔を崩して熱い抱擁をかわし、帰っていったなプーチンは、と思っていたら、ロシアでは「日本は領土問題を棚上げにした」、と報じられているようだ。たしかに棚上げに近…

ヒッシー manufacture and action展。

3日前の夜、JRを両国で降り10分少し歩いていた。 清澄通りを渡り、京葉道路も渡り、さらに横の道へ入る。暗い中に一軒だけ灯が点いていた。 ART TRACE Gallery、暫らく前、早見堯のメールで初めて知った画廊。面白そうだ、行かなくちゃ…

遊展。

久しぶりの後藤亮子である。 昨年ぐらいまでは、レザン展と真樹会展という小規模な団体展を毎年行っていたが、主宰者の先生が亡くなってしまい、両展はなくなってしまった。で、この遊展はそこに参加していた人たちで催されているようだ。 先般11月半ば、…

小田原城(続き×2)。

昨日のブログ、最後のクリックをミスし、打ちこんだ文章が一瞬で消えてしまった。先ほどまでほぼ1日の間。 打ちこんだものが消えた場合、以前は再び打ちこんだりしていたが、今はもうそういうことはしない。その内出てくるだろうし、かりに出てこなくてもか…

小田原城(続き)。

歴史見聞館を出、常盤木門を通り本丸・天守閣へ。 途中、大きな案内板がある。 天正18年(1590)、北条氏は天下統一を推し進める豊臣秀吉に攻められていた。 背中に「NPO法人 小田原ガイド協会」と記された緑の服の人が説明している。 小田原合戦の…

小田原城。

私は見たり見なかったり、半分も見ていないのでどうこうは言えないが、NHKの「真田丸」が評判を取っている。カミさんなど、孫が来ていてもその時間になると「ハイ、バーバの時間」、と言ってテレビの前に座るので、孫は帰り支度となる。 上田城や大阪城と…

平安の秘仏 滋賀・擽野寺の大観音とみほとけたち。

滋賀県の擽野寺って知らなかった。そこから秘仏の大観音といずれも重文の仏さまが東博へ来ている。 9月末の東博。 ライトアップされている。 構内へ入る。 <平安の秘仏 総高5メートル超、大迫力の秘仏が東京へ>、と記されている。 本館内の垂れ幕も。 「…

奥野ビル。

丸山則夫の夜明け前の写真、特に今回の写真は夜明け前とは言っても、まだ闇が勝っている時のものであるから薄暗い。ボヨーとしている。だからそれを撮るのは難しい。それよりもカメラの設定が悪く、撮った写真がギザギザになってしまうのが不本意である。 で…

丸山則夫 季節の瞬間展。

先月中旬、Team Border展を見に行く前、奥野ビルへ寄った。丸山さんはどうしてるかな、と思って。 アレッ、奥野ビル、シートがかかっている。 改修か、修繕か。平成になって建てられた高層アパートでも10年毎ぐらいに大規模修繕を行っている。昭…

市野雅彦展。

「土のおもむくまま」という副題がついている。市野雅彦、現代丹波を代表する作家の一人だそうだ。 この奥がLIXILギャラリー3。 突きあたりの光の中に、サンドイッチのように見える作品が。 タイトルは、≪SOU≫。 そうか。納得。 ここもフラッシュを…

スピリチュアル・イマジネーション。

住宅設備何でもの「LIXIL」は巨大企業である。企業イメージのアップを考えてであろう、銀座にギャラリーを開いている。もっとも、「興味のある人はどうぞ」という佇まいであるから、入っている人は少ない。1階の展示室の他、2階にも3つのギャラリー…

荻野美穂子展。

私が知る荻野美穂子、一年に一回個展を開いている。 一週間少し前の京橋、ギャラリーSILVER SHELL。 荻野美穂子展、「−未来に想いをー」とのサブタイトルをつけている。 我々の世代、はっきり言って先は短い。短いが故に「未来に想いを」となる。…

Team Border展。

Team Border、年代も性別も違えば外国人も混じる5人組。そんなところがボーダーなのか。 そのひとりが小澤潔。 銀座8丁目金春通り、月光荘画室3。 入口に、このような小さな看板が掛かっている。 額縁に入った案内ハガキも。 「11月だヨ! 全…

湾岸TOKYO 林貞吉写真展。

この春の頃、林貞吉から知らせがきた。「この秋、個展を開くことが決まった」、と。 もう4、5年前となるが、冬に柴又へ、夏に葛西臨海公園へと案内してくれたのが林貞吉である。その頃の林貞吉、江戸川区と葛飾区を毎日タテに、ヨコに、歩きまわっては写真…

稀勢のため息。

隠棲しているのだが、あちこち出歩いている。一年納めの九州場所もテレビ桟敷に座るのは3、4日であった。 先場所、全勝優勝を飾った豪栄道の綱取り場所と言われていたが、そんなことになるわけがない、と思っていた。先場所全休の白鵬も出てくるし、大関に…

禅展。

禅の教え、「即心是仏」と言われる。 すべての事物が心であり、心の外には法はない、と説く。 心とは何か、心はどこにあるのか、心はとらえられるのか、という議論が続いていく。 今月初めの東博正門前の看板。 平成館内の垂れ幕。 ≪臨済義玄像≫。 一休宗純…

博物館でアジアの旅(続き)。

東博と上海博物館のコラボ期間には、さまざまなイベントが催されている。 東博研究員によるスペシャルツアーばかりでなく、博物館で太極拳、中国伝統の剪紙(切り紙)体験、アジアンぬりえ、日中韓の伝統衣装を着ての記念撮影(これは時折り行われているが)…