湾岸TOKYO 林貞吉写真展。
この春の頃、林貞吉から知らせがきた。「この秋、個展を開くことが決まった」、と。
もう4、5年前となるが、冬に柴又へ、夏に葛西臨海公園へと案内してくれたのが林貞吉である。その頃の林貞吉、江戸川区と葛飾区を毎日タテに、ヨコに、歩きまわっては写真を撮っていた。その頃のブログで私は、林のことを「江戸川区と葛飾区のエキスパート」、と呼んだ。
その林貞吉、昨年は江戸川区と葛飾区から、江東区、中央区、港区、品川区、大田区といった東京湾岸地帯へと足を延ばしたようだ。
林貞吉、以前から写真専門ギャラリーでの個展にこだわっていた。一般のギャラリーに較べればはるかに少ないが写真専門のギャラリーがある。
ニコンやペンタックス、オリンパスなどのメーカー系のギャラリー。企業がイメージアップのため運営しているギャラリーもある。会場費は不要である。しかし、作品審査がある。その審査に通らなければならない。厳しい。
求人広告・情報企業であるアイデン、伸びている企業である模様。そのアイデン・フォトギャラリー「Sirius」の審査を林貞吉はクリアーした。
湾岸TOKYOである。
会場内。
アイデン・フォトギャラリー「Sirius」、通常のギャラリーに較べ格段に広い。
2切、40点が出展されている。
東京湾。
勝鬨橋かと思った。
しかし、そうではないらしい。こういう橋ができているそうだ。
こういう光景、私が知るのでは、ニューヨークと香港。
JFKに着き、マンハッタンへ向かうイースト川から望むミッドタウンの模様。また、香港のセントラルやワンチャイの模様。
林貞吉が切り取る東京湾岸の姿、否ヨーロッパの風景である。
パリやロンドン、ベルリン、ウィーン、さらにモスクワでも、このような光景には行き当たらない。
東京の湾岸、ヨーロッパの都市とは真逆に走っている。
お伽話に出てくるような雰囲気の建物。
砂場がある模様。
これらみんな東京湾岸なんだ。
こちら右端の写真は、どこやら南欧風。スペインあたりを感じる。
その左は・・・
印象派、ジョルジュ・スーラの点描画・≪グランド・ジャット島の日曜日の午後≫をくり抜いて摸したものの向こうにレインボーブリッジ。
その左はこれ。
豊洲だそうだ。
今、小池百合子が闘っている豊洲である。
右端の部分、最初に盛り土がなされていないことが明らかになった青果棟だ、と林貞吉は語る。
その豊洲の写真の横での作家、林貞吉。
羽田沖。
飛行機が降りる。
キティーちゃんのペイント。
最後に林貞吉、同じようなカメラマンを撮る。
が、この二人のカメラマンは、葛西臨海公園での野鳥を狙っている男だそうだ。
会場の末尾、このような掲示があった。
江戸川区と葛飾区から、湾岸各区へと押し出した、との。
アイデム・フォトギャラリー「シリウス」、裏の方には控えの部屋もある。
2001年以来、こういう歴史を持っているそうだ。