存在感を見せられるか、白鵬。

白鵬が久しぶりに戻ってきた。昨年11月場所後には横審から注意を受け、今年初場所は新型コロナウイルスに罹ってしまった。3場所全休した。久しぶりの今場所、白鵬がその存在感をみせられるかが、私の今場所最大の関心事である。
f:id:ryuuzanshi:20210314154210j:plain
白鵬、新入幕からの幕内連続在位100場所となる。
炎鵬が十両へ落ちたため、今場所は露払い・照強、太刀持ち・翆富士。伊勢ヶ濱一門のやはり小兵コンビ。
f:id:ryuuzanshi:20210314155159j:plain
場所前、白鵬はこう語る。
f:id:ryuuzanshi:20210314155321j:plain
先月25日の合同稽古。
白鵬、積極的に申し合いをしている。これは正代とのものか。
f:id:ryuuzanshi:20210314155033j:plain
本場所への出場は昨年7月場所以来。
f:id:ryuuzanshi:20210314154124j:plain
久方ぶりに横綱の土俵入りを見た。
f:id:ryuuzanshi:20210314154133j:plain
やはり、横綱土俵入りがないことには。
f:id:ryuuzanshi:20210314155552j:plain
白鵬と共に今場所の注目力士は照ノ富士。
先々場所13勝、先場所11勝している。三役で3場所通算33勝にはあと9勝となっている。しかし、それはあくまでも今までの目安。二桁、最低でも10勝は必要であろう。
f:id:ryuuzanshi:20210314155901j:plain
場所前、照ノ富士もこう語っている。
本人自身、オレが二桁の星をあげるのは当然だ、との思いがあるのであろう。
横綱が近い大関と言われたが、2017年11月場所で関脇に落ち、そこから前頭→十両→幕下→三段目、さらに2019年3月場所には序二段と、最下位の序の口・褌担ぎの一歩手前まで急降下、そこから急降下した道を逆に急上昇、昨年7月場所では再入幕、幕尻優勝をとげ、また関脇まで戻ってきた。そして今、大関が眼前に。
いつだったか北の富士さんが、「普通なら、大関経験者が十両に落ちたら、さらに幕下にまで落ちたらやめますよ。引退する。よくぞやめなかったものだな、照ノ富士は、へー」と言っていたが、照ノ富士の感覚に誰しも驚く。
どうも3年ほど前、照ノ富士の番付け急降下中に入籍したモンゴル人の女性がいる模様で、その女性がイケイケドンドンの無鉄砲相撲で大怪我をした照ノ富士の心をまともに立ち直らせたようだ。
f:id:ryuuzanshi:20210314160120j:plain
今月5日、伊勢ヶ濱部屋の稽古場の模様。
照ノ富士、宝富士と申し合いをしている。伊勢ヶ濱部屋は稽古相手に不足はない。後ろには、先般引退し安治川親方となった安美錦もまだまわしを締めて見守っているし。
f:id:ryuuzanshi:20210314173845j:plain
その照ノ富士、北勝富士を下手投げで下す。
しかし今日の照ノ富士、土俵下でもどこか緊張していた。この下手投げも強引さが出たものであった。昔のがむしゃら相撲のような。このような相撲を取っていたら、いつかはまた大怪我をしてしまう。
今場所の照ノ富士、いささか心配なところがある。
f:id:ryuuzanshi:20210314175810j:plain
結びの一番。昨年7月場所以来の白鵬と先場所優勝の大栄翔の一番。
f:id:ryuuzanshi:20210314180234j:plain
白鵬、立ち合い張り差しで一気に攻める。が白鵬、大栄翔の突き落としを食う。両者同体となってもおかしくない一番であった。
実は白鵬、場所前のインタビューで「新型コロナの影響で体力が戻らない」と。不安を口にしていた。確かに白鵬の身体、どこかしら軽くなったように感じる。
千秋楽まで「どうだ、まだまだお前たちには負けないぞ」という存在感を見せられるかどうか、白鵬にも一抹の不安がある。
f:id:ryuuzanshi:20210314154709j:plain
向正面解説の舞の海がこう語っていた。
「今場所は横綱から小結まで誰が優勝してもおかしくない」、と。確かにそう。
隆の勝の初優勝となっても、今日は敗れたが大栄翔の連覇となっても不思議ではない。
f:id:ryuuzanshi:20210314154332j:plain
それより北の富士さんが少し心配だ。
正面担当の三瓶アナウンサーに「どうです。お元気でしたか?」と訊かれ、「うん、まあ、少しそうでも・・・」と応えていた。北の富士さんも今月末には79歳となる。ここ2年ばかり元気が戻っていたのだが、少し心配だ。
今場所は、私にとって心配事が続く場所となりそうだ。私自身、他人のことを心配できる状況ではないが。