2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ほほえみの御仏ー二つの半跏思惟像ー。

日韓国交正常化50周年を記念し、日韓両国のエースともいえる二つの仏さまの対面が実現した。 つい先日まではソウルの韓国国立中央博物館で、そして今は上野の東博で。 一週間ほど前の東博正面横の看板。 日韓国交正常化50周年は昨年であるが、まあ、いず…

第55回大調和展。

何年か前から大調和展を観ている。 さほど親しい人ではなかったが、現役時代同業のオーナーだった人から案内が届く。それがなければ、恐らく大調和展という団体のことも知らなかったであろう。 第55回大調和展。 入る。 新象展と異なり、具象、写実の世界…

第59回新象展。

第59回新象展、都美術館で6月上旬に。 第1室。 今回の企画展示は、「大きさは重要な・・・」の第3弾。今回の参加作家は4人。 何年か前、犬飼三千子もフューチャーされていた。 第2室、特別企画の大きな作品が占める。 久保田敬祐≪生命的空間≫。 松田…

素心 バーミヤン大仏天井壁画〜流出文化財とともに〜(続き)。

イスラム原理主義のタリバーンがバーミヤンの東西石窟の大仏を爆破したのは、2001年3月12日であった。立ちのぼる白煙の中、バーミヤンの大仏は崩れ落ちた。石窟の天井壁画も吹き飛んだ。 東京藝大が開発したクローン復元という技術、その天井壁画の復…

素心 バーミヤン大仏天井壁画〜流出文化財とともに〜。

アフガン、カブールの国立博物館の館長はじめ職員の皆さんの奮闘により、”守り抜かれたシルクロードの秘宝”、ということもそうではあるが、現実にはアフガンの多くの至宝が破壊され、略奪された。 略奪された文化財は、長年の内戦の間にブラックマーケットに…

黄金のアフガニスタン展。

ウズベキスタンのサマルカンド、イランのイスファハン、トルコのイスタンブール、思い出に残る文明の十字路と呼ばれる街である。 アフガニスタンの街々も文明の十字路と言われる。が、今となってはアフガンに行くことはできない。外務省の海外安全HPではア…

日本のこころと美2016 奥宣憲書作展。

東京での奥宣憲書作展、2年ぶりである。 5月下旬、サミットの頃であった。 銀座1丁目のギャラリーいずの周りにも、2、3人組のお巡りさんが次々に行きかっていた。 奥宣憲の「ごあいさつ」。 漱石没後100年。それにしても大文豪、その死、今から思え…

MOTコレクション・オンゴーイング。

MOTへ行く楽しみのひとつは常設展にある。常設展とはいえ、何か月かに一度は展示替えを行っている。もっとも、ほとんど出ずっぱりの人気者もいるが。 MOT、企画展が二つに常設展という組み合わせが常である。 MOT Collection コレクショ…

MOTアニュアル2016 キセイノセイキ。

今、MOT(東京都現代美術館)、長期休館に入っている。 休館前、最後のMOTでの展覧会。 5月中旬のMOT前。 MOT、普段は人が少ない。しかし、マンガやアニメの企画展を催すと人がドッと押しよせる。 で、長期休館前のひと稼ぎ・ピクシー展を企画…

若冲展狂騒曲。

少し油断していた。 4月中に行けばよかった。が、行ったのは、世間ではゴールデンウイークと言われる頃であった。 東京都美術館での若冲展、5月5日の昼過ぎに行った。 動物園の方から行列ができていた。待ち時間50分との看板があった。今の私、50分立…

My,ポップアート アンディ・ウォーホル(?)もビックリ展。

銀座6丁目のギャラリーGK、年に何度か多くの作家の小品展を開いているが、そのタイトルはすべてギャラリーの女性オーナーがつけている。いつか、ご本人からそう聞いた。 ”誰それ(?)もビックリ”展は、得意技のひとつである。 ここ1、2年も、”フェルメ…

小林一茶の世界に迫る 茂野柰園展。

やはり春、4月下旬、書家・茂野柰園から展覧会の案内状が届いた。 こういう小さな紙片もついている。 一茶双樹記念館での「小林一茶の世界に迫る 茂野柰園展」。 宝暦13年(1763年)信濃柏原で生まれた小林一茶、14歳で江戸へ出てくる。江戸の外、…

乱舞する色彩 神彌佐子展。

春ごろ、山宣の日本表現派東京展の時だったろうか、山宣から案内ハガキを貰った。「凄い日本画家ですよ」、と言って。 京王プラザのロビーギャラリーでの神彌佐子展。 5月中旬、京王プラザでの神彌佐子展案内板。 さすが客商売の京王プラザ、ロビーギャラリ…

生誕150年 黒田清輝展。

「・・・ 今般天性ノ好ム処ニ基キ断然画学修行ト決心仕候 ・・・」、法律を学ぶためフランスへ留学させていた息子から、いきなりこのような手紙が届く。法律ではなく絵を学ぶことにした、との手紙である。親はビックリしたのではないか。 1886年のこと。…

年代あるいは時代。

叔母が急死し暫らく留守にした。 亡くなった叔母、昨春満100歳で死した私の親父の一人でもあった叔父の連れあいである。 親父の一人でもあった叔父が亡くなった折り記したブログには、こういう箇所がある。 <今年の正月には、こういう年賀状が来ていた。…

アリ死す。

巨人が死んだ。 モハメド・アリが死んだ。享年74。 モハメド・アリ、20世紀の英雄の一人であった。多くの人がその死を悼んでいる。 1974年、ザイールでの「キンシャサの奇跡」の相手・ジョージ・フォアマンは、「自分の一部がなくなってしまった」、…

吉備の国アート巡り(32) 岡山市立オリエント美術館。

岡山、後楽園を囲むように美術館や博物館その他の文化施設が固まっている。岡山カルチャーゾーンと呼ばれている。いずれも、歩いて数分から十数分程度の距離で。 夢二郷土美術館や県立博物館は後楽園の北、昨日の林原美術館は南、そして今日の岡山市立オリエ…