2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

パリ+リスボン街歩き  (50) 看板(続き)。

地下鉄やRERの駅、また、街中で見かける看板、あと少し。 駅の看板としては大きなもの。 あまりパリらしくない絵柄だが、循環してるっていうことか、「我々の行動が都市を形づくる」、ということは。 真ん中に大きくドーン、と”1789”。あの革命だ。そ…

パリ+リスボン街歩き  (49) 看板。

昨日は、何人かの古い友人と、古い仲間の個展を観に行った。少し離れた場所なので、ブログは休んだ。 とてもリキの入った展覧会であった。そのことも含め、幾つか溜まっていることもある。「パリ+リスボン街歩き」も、そろそろパリの方は打ち止めにしなきゃ…

パリ+リスボン街歩き  (48) エスパス・ダリ(続き×2)。

ダリが、ポール・エリュアールのカミさんであるガラと出会ったのは、1929年、ダリ25歳の時。ロシア生まれのガラ、ダリより10歳年長。1934年、ダリとガラは正式に結婚する。 ガラは、ダリのミューズとなる。 ダリ・ド・ガラ、ガラ・ド・ダリ(ガ…

パリ+リスボン街歩き  (47) エスパス・ダリ(続き)。

こういう・・・・・ これも「柔らかい時計」だな、 これは、「かたつむりと天使」かな、 と、こういうブロンズもあり、 先の方がやけに狭くなったその先には、 こういうものもあるのだが、 今回の特別展のタイトルは、「SIGNE DALI(ダリのサイン)」。 十数…

パリ+リスボン街歩き  (46) エスパス・ダリ。

モンマルトル、テルトル広場のすぐ近く。雨に濡れた石畳が光っている。 ここを左。 その先を右。 4階建ての建物の地下に、エスパス・ダリはある。 エスパス・モンマルトルともいうようだ。以前に一度だけ行ったことがある。何じゃこれ、と思った。それ以来…

パリ+リスボン街歩き  (45) ギュスターヴ・モロー美術館(続き×3)。

ギュスターヴ・モロー、「サロメ・シリーズ」とでもいうべき幾つものサロメを描いている。主に、1872年から76、77年にかけて。 ジュヌヴィエーヴ・ラカンブルは、こう記す。 <・・・・・モローは聖ヨハネの斬首前、その瞬間、それ以後と、場面を変…

パリ+リスボン街歩き  (44) ギュスターヴ・モロー美術館(続き×2)。

小粒だが中身の濃いジュヌヴィエーヴ・ラカンブルの書『ギュスターヴ・モロー』には、マルセル・プルーストのこういう言葉が出ている。 <「ギュスターヴ・モローの家は、彼が亡くなった今、美術館になろうとしている。そうあるべきだ。(略)この家はすでに…

パリ+リスボン街歩き  (43) ギュスターヴ・モロー美術館(続き)。

昨日も記したが、ギュスターヴ・モローが死んだのは、1898年。 その何年も前から、自らの作品を展示する美術館の建設を考えていたモロー、1895年、ラ・ロシュフコー街14番地の自宅をその場所と決め、増改築に取りかかった。 1996年と97年は…

パリ+リスボン街歩き  (42) ギュスターヴ・モロー美術館。

地下鉄12号線のサン・ジョルジュ駅で降り、地図を広げていると声がした。「ギュスターヴ・モローの美術館へ行くのじゃないの? だったら、ついてらっしゃい。私たちも行くのだから」、と。 顔を上げると、60代半ば、と思われる女性。目が笑っている。横…

ボクサー。

久しぶりにいい試合を観た。テレビを通してだが、いい時間を持った。 WBCミニマム級世界チャンプ・井岡一翔と、WBAミニマム級の世界チャンプ・八重樫東の王座統一戦。日本人同士によるスーパー王座決定戦は初めて。23歳と若い井岡が有利だと言われる…

パリ+リスボン街歩き  (41) ウディ・アレン(続き×4)。

パリに住むアメリカ人のゴッドマザーというより、パリのアーティストのゴッドマザーというべきガートルード・スタイン、1903年からパリに住む。 30少し前という年頃である。アメリカでは医学を学んだが、医者にはならず物書きとなる。金には不自由して…

パリ+リスボン街歩き  (40) ウディ・アレン(続き×3)。

ヘミングウェイは体育会系だ。ボクシングをやっていたし、腕っぷしには自信がある。「いつか、アドリアーナを取ってやる」、と公言してもいた。 ある日、ギルが小説の添削をしてもらうためガートルード・スタインのアパートへ行くと、パブロ・ピカソが叫んで…

パリ+リスボン街歩き  (39) ウディ・アレン(続き×2)。

昨日載せた最後の写真、”ピカソが描いたガートルード・スタインの肖像”、複写元を書くのを忘れた。 この絵、1920年代、芸術の花咲くパリのゴールデンエイジのゴッドマザー、ガートルード・スタインを描いた有名な絵だ。ウディ・アレンの「ミッドナイト・…

パリ+リスボン街歩き  (38) ウディ・アレン(続き)。

主人公は、ギル。ハリウッドの売れっ子脚本家。フィアンセのイネズ及びその両親とパリに来ている。 泊まっているのは、フォーブル・サントノレ通りの”ル・ブリストル”。4つ星プラスの超高級ホテルだ。何しろ、娘のイネズと椅子を見に行った母親が、「これ幾…

パリ+リスボン街歩き  (37) ウディ・アレン。

いや、面白い。こりゃ大人のディズニー・ランドだな、と思った。ヘソの曲がったヤツなら、鼻もちならない、スノッブでペダンチックの極みじゃないか、と言うかもしれない。しかし、あなたのヘソ、曲がりすぎてるよ、と言ってやりたい。それほどに面白い。 数…

空間。

古来稀なりなんて超えているのだが、人間の方はできていない。 地震や津波はまだしも、原発と聞くと頭に血が上り始める。特に、ガレキの文字には、過剰に反応する。いい年をして、人間がちっともできていないんだ。ガレキ処理と原発の相関関係にはこだわる。…

水面と原発。

今日の朝日の夕刊に、福田平八郎の「漣(さざなみ)」が載っている。 群青のみで描かれた水面。 昨日、居酒屋で地震と津波と原発のことを話した女流画家が描いているのは、黒い2Bで描かれた海面。海にしろ川にしろ、光を受け風を受け揺れる水面、多くの絵…

地震と津波と原発と。

Hと会い、知り合いの展覧会を観に行った。観た後は、ビール1杯程度で帰るつもりであった。今日は、サッカーもあるし、何より、このところ、それ以上飲むと首ばかりじゃなく身体が痛くなる、という情けない状況にあるから。 近場の居酒屋で飲んだ。画廊に来…

パリ+リスボン街歩き  (36) セーヌ右岸(続き×2)。

この日は、セーヌ右岸マレ地区を歩き、ポンピドゥーへ行き、6時すぎメトロのオペラ駅へ行った。デパートで買いたいものがあった。で、ギャルリー・ラファイエットへ行こう、と思ったのだ。 オペラ駅、オペラ座のまん前に出る出入り口がある。 オペラ・ガル…

パリ+リスボン街歩き  (35) セーヌ右岸(続き)。

ここいらあたり、飛びきり洒落ているわけではない。が、どことなく味がある。 建物も統一がとれていない感じ。でも、それが面白いとも言える。 なお、右端の店の黒く小さな日除け(?)には、”造本デザイン”という白ぬきの文字がある。”装丁”ではない、”造本…

パリ+リスボン街歩き  (34) セーヌ右岸。

2〜3日、ワンちゃんとストリート・アーティストに寄り道をした。街歩きに戻る。4日前、ルイ・フィリップ橋を渡り、セーヌ右岸に渡った時に。 正面のシテ島から、左の木の生えているサン・ルイ島へ渡り、ルイ・フィリップ橋を渡って右岸へ来た。流れるのは…

パリ+リスボン街歩き  (33) 絵描き乃至絵売り。

町中で見かける絵描きも、少なくなっているような感じがする。もちろん、あくまで町の中の絵描き、アトリエで描いている絵描きのことではありません。似顔絵描きも含め、風景としての絵描き。 雨が降っているからばかりじゃなかろう。 モンマルトルのテルト…

パリ+リスボン街歩き  (32) ワンちゃん。

集合住宅、アパート住まいなので、大きなものは飼えないが、小さなものなら飼うことができる。”飼育者の会”なるものがあり、こと細かな規約が謳われている。 廊下を歩かせてはいけない。エレベーターを使うことはできるが、他の人が乗っている時は一緒に乗っ…

パリ+リスボン街歩き  (31) ストリート・ミュージシャン。

ストリート・ミュージシャンが少なくなった気がする。路上のミュージシャンばかりでなく、大道芸人の姿をほとんど見かけなかった。ポンピドゥー・センターの前でも、以前はずいぶんいたが、今は見かけない。似顔絵描きでさえ、今は2〜3人しかいない。路上…

パリ+リスボン街歩き  (30) セーヌ。

川のない町など考えられないが、特にパリはそう。どこもかしこも、セーヌの岸からどう。 運搬手段が河川に大きく依存していた頃ならいざ知らず、今では、もちろんそうではないが、気分としてはそうである。 だから、かどうか、セーヌ河岸、ユネスコの世界遺…

パリ+リスボン街歩き  (29) サン・ミッシェル。

セーヌ左岸ではあるが、サン・ミッシェルは抜き出して。どこかに行くのに、何かあるとここへ出るので。 サン・ミッシェル、地下鉄も走っているし、RERも走っている。シテ島を挟んだシャトレと共にパリの中心地、と言ってもいい。 地下鉄4号線、サン・ミ…

パリ+リスボン街歩き  (28) セーヌ左岸(続き×2)。

セーヌ左岸を何枚か。 地下鉄10号線、クリュニー・ラ・ソルボンヌ駅を上がった近辺。クリュニー美術館はすぐ近く。 こっちがクリュニー美術館で、こっちがソルボンヌ広場か。 ソルボンヌ広場、ソルボンヌの前の広場である。セーヌ左岸には、パリ大学の校舎…

パリ+リスボン街歩き  (27) セーヌ左岸(続き)。

昨日は、クリュニーの近辺のセーヌ左岸の写真を幾つか載せようか、と思っていた。しかし、1枚の写真を載せることもなかった。荷風や金子光晴のことを思い出してしまったのが、いけなかった。ついつい横道に逸れてしまった。 セーヌ左岸、永井荷風の物語の主…

パリ+リスボン街歩き  (26) セーヌ左岸。

クリュニー美術館は、セーヌの左岸にある。サン・ミッシェルの近く、カルチェ・ラタンの一角と言ってもいい。その近辺を。 パリ、セーヌの右岸か左岸か、趣きが異なる。どちらが好きか。パリ好きならば、ずるいこととは知りながら、右も左も共に好き、と応え…