お松明。

東大寺二月堂修二会お水取りの生中継がNHKBSPであった。奈良へは数年に一度は行っているが、東大寺へ行くことは少なくなった。だから二月堂へ行くことも稀となった。
前回二月堂へ行ったのは2015年3月、6年前となる。修二会のお水取りに行ったこともない。回廊からのお松明の火の粉を浴びたこともない。
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新型コロナのため回廊下も無観客。NHK、お松明の模様を生中継した。
左に見える大きな木は、東大寺の初代別当・良弁の名をとった良弁杉だろう。
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「東大寺要録」(重文)に、二月堂の建立は天平勝宝4年(752年)とある。
それから1270回、二月堂の修二会は一度も欠かさず続けられてきたそうだ。お松明も。
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7時すぎの二月堂。
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回廊への登廊を童子に担がれたお松明が登ってくる。
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二月堂修二会のお松明の生中継、とても幻想的。
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お松明、2週間に及ぶ練行衆の厳しい修行の一過程である。
が、お松明が最も面白い。
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NHK、「闇と炎の秘儀」と銘打っている。
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お松明、練行衆の数だけ回廊をかけ廻る。
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お松明、杉板や杉の葉で作られた籠松明。
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よく燃える。
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最期のお松明が回廊を駆け抜ける。
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火の粉を散らして。
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30分ばかりであっただろうか。東大寺二月堂の修二会、お松明の生中継は終わった。
二月堂はまた闇に包まれていた。
6年前二月堂へ行った折り、二月堂の前に二月堂茶所という無料の接待所があった。
そこに、お水取り、<「お松明の杉の葉の燃えさし」です。ひとつまみお持ち帰りください>というお松明の燃えさしがダンボールの箱に入っていた。
ほんのひとつまみ頂戴して、お袋の小さな仏壇へ入れておいたのだが、いつの間にかどこかにいってしまった。杉の葉の燃えさしだから、どこかへいってしまったのだろう。不思議ではない。