2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

逃げない、泣かない。生きるんだ。

川べりの村、世間一般のそれとは少しかけ離れた村がある。貧しい暮らしであるが、住民たちの日常は祝祭が続く。 自然の猛威が襲う。地球温暖化の問題もある。当然のことに生態系の変化もある。現代離れした現代の物語である。 『ハッシュパピー〜バスタブ島…

満を持してのダスティン・ホフマン。

役者をやっていると、自ら撮りたくなってくるようだ。特に、アメリカの役者にその傾向が強い。クリント・イーストウッド、ウディ・アレン、ロバート・レッドフォード、若いところでは今年のアカデミー作品賞を取った『アルゴ』のベン・アフレック、皆さんい…

将来の巨匠。でも、親御さんは大変だ。(再び)

昨日のブログ、途中でおかしくなってしまった。 キーボードを打っても変換されない、全く別のところが出てくる。困った末に諦めた。理由は、全く解らない。 先ほど、昨日の文言を打ちこんだ。昨日途切れたその後の文言を。 何とか上手くいったようだ。 東京…

将来の巨匠。でも、親御さんは大変だ。

先月末、芸大の中にはこのようなポスターもあった。 「素描展」とある。 東京藝術大学日本画第二研究室ともある。 「一階 描法の再認識、二階 それぞれの眼差し」とも。 芸大構内のこの建物で催されている。 「陳列館」の名。 時代がかった建物である。 「素…

漱石の美術世界。

今年も上半期は過ぎた。ラファエロが来た。20世紀のハードパンチャー、フランシス・ベーコンが来た。中世の教会堂の蹟、パリ・クリュニーのオリジナル展示を何度か観ているので行かなかったが、クリュニーから≪貴婦人と一角獣≫のタペスリーが来た。いずれ…

予想通り。

名古屋場所は、予想通り白鵬が優勝。 2日を残し、13日目で優勝を決めた時には、昨日、今日、連敗をすることなど思いもしなかった。いかに右脇腹を痛めたとはいえ、予想外。 43連勝のジンクスに囚われたか。昨日、NHKの解説に出てきた九重(千代の富…

谷中ぶらぶら、雨ポツポツ(12) 日暮里駅へ。

谷中小学校やいせ辰の前を通り、この通りへ出てくる。 久しぶりに日常世界、普通の通りへ出てきた感じがする。 よみせ通り。 千駄木の駅にも近い。オレンジ色の垂れ幕には、”谷中 千駄木 よみせ通り”、と染め抜かれていた。 よみせ通りから谷中ぎんざへ折れ…

谷中ぶらぶら、雨ポツポツ(11) 三崎坂界隈。

表通りへ出ると、Sさん、「三崎坂です」という。 今までも何度か”三崎坂、三崎坂”と記しているが、”みさき”ではなく、”さんさき”坂。上野桜木から旧下谷区初音町へ入ったあたりで、Sさんから教わった。「三崎坂、圓朝の牡丹灯籠の三崎坂です」、とSさんや…

大相撲名古屋場所。

このところ毎日暑い。「谷中ぶらぶら」、日暮里駅まで戻ってくるには、あと2回ばかりはかかるのであるが、暑さの中、なかなか足が進まない。 いや、別に炎天下、外へ出ているわけじゃない。もちろん室内、エアコンの下にいる。多くは名古屋場所を見ている。…

谷中ぶらぶら、雨ポツポツ(10) 下谷区初音町(続き)。

世の中には長生きの人がいるもので、新内の岡本文弥は101歳まで生きた。昭和59年に改訂新装版が出た『谷中寺町・私の四季』(三月書房刊)の「あとがき」には、<いま90歳になるけれど自分では世間でいうほどの「老人」という気はしないのです。・・…

谷中ぶらぶら、雨ポツポツ(9) 下谷区初音町。

旧吉田屋酒店を出た後、Sさん、「コーヒーを飲みましょうか」、と言う。私も少し休みたかった。少し休憩を、という感じを察してくれたのか。 旧吉田屋酒店は上野桜木の交差点の角にある。その交差点を渡ったすぐの喫茶店に入った。店内はすっきりとした感じ…

谷中ぶらぶら、雨ポツポツ(8) 旧吉田屋酒店。

ボランティアで谷中霊園案内をしているというオジさんには、さまざまなことを教わった。 徳川慶喜の23〜4人の子の中、ある程度成長したのは10人であったとか、、その何番目の子はどうであったかとか、同じ三つ葉葵の御紋といっても、葉の切れ込みの数が…

谷中ぶらぶら、雨ポツポツ(7)  最後の将軍。

徳川幕府に限らず、武家政治、最後の将軍は徳川慶喜。 天王寺から徳川家の墓のある寛永寺の方へ歩く。 徳川慶喜の墓はこちら、という標識が現れる。そうかこちらか、と思っていると、「慶喜の墓は、こちらの方が近いですよ」、という声が聴こえる。傘をさし…

谷中ぶらぶら、雨ポツポツ(6) 古刹・天王寺。

<百有余年の今になるまで、譚は活きて遺りける>。 露伴が『五重塔』を書いた明治25年(1892年)には、譚(話)ばかりか、感応寺(天王寺)の五重塔自体も聳え立っていた。さらに6〜70年後まで。放火され、焼失するまでは。 心中も愛の一形態。心…

谷中ぶらぶら、雨ポツポツ(5) 五重塔。

明治20年代、「紅露逍鴎」という言葉があったそうだ。尾崎紅葉、幸田露伴、坪内逍遥、森鴎外、4人の名の一文字をとったものである。後の世に、いずれも大文豪として名を残すこの4人、この頃は20代から30代という年齢。中でも、紅葉と露伴は買われて…

谷中ぶらぶら、雨ポツポツ(4) 谷中霊園。

その内、こういうところへ。 わが道の人・Sさん、大きな公孫樹の下に立っている。 いつの間にか谷中霊園へ入っている。 昼飯を食ったところからさほど離れてはいない。歩いた距離は、恐らく数百メートル。 霊園内。 歩く。 [ 谷中霊園、中は広い。 大きな木…

谷中ぶらぶら、雨ポツポツ(3) 路地。

諏訪神社から日暮里駅の方へ引き返す。少し荒川区へ寄ったが、本来の谷中・台東区へ。 中華屋で昼飯を食い、少し休憩。 歩きだすと、こういう店がある。店先にゼラニウムの鉢植えが並んでいる建具屋だ。 その右下には、こういう説明書きが。 衝立の由来。な…

谷中ぶらぶら、雨ポツポツ(2) 富士見坂へ。

富士見坂の方へ歩く。 そう大きなものではないが、お寺が次々と現れる。 経王寺。 山門の前で、小さな赤っぽいリュックを背負い、黒い傘をさしているこの人がSさん・わが道の人である。 谷中の生まれ。実は、御年70代後半。しかし、毎朝起きればシャワー…

谷中ぶらぶら、雨ポツポツ(1)。

5月下旬、5月場所楽日の何日か後、Sさんから来信があった。珍らしく絵葉書である。表面の左上4分の1程度に宛先が書かれているが、残り4分の3には細かい字がびっしりと書かれている。しかも、英文。 なんでも、その2〜3日前に奥さんと10年ぶりぐら…