2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

今年のおまけ(4) 工事のしるし。

数日前の夕刻、お茶の水駅のホームでのこと、足元を見たらホームに何か模様のようなものがあるのに気がついた。片側が中央線でもう片側が総武線のホームである。 御茶ノ水駅には時折り行く。秋葉原、新宿間は時折り乗るので、お茶の水で乗り換える。だから、…

今年のおまけ(3) 階段。

いいなー、味があるなーって階段がだんだん少なくなっている。その中頑張っているのが銀座・奥野ビルの階段である。 奥野ビル、そのエレベーターも手動で素晴らしいものだが、階段もまた味がある。 これは4階から3階への踊り場であったであろうか。 ガッシ…

今年のおまけ(2) バンザイ同盟。

どの大学でもそうであろうが、卒業後ある区切りの年にホームカミングデーというものを行っている。 私は今年、卒業後50年となって学校から連絡があり、この秋、最後のホームカミングデーに行った。1969年(昭和44年)度卒の卒後50年である。が、私…

今年のおまけ(1) メダカ。

今年のあの暑い夏が過ぎ9月に入った頃、映画がずいぶん溜まってしまったから何とか年内いっぱいでケリをつけよう、と思っていた。 しかし、「バンコク散歩」が長くなり、その後の展覧会の模様も、ひとつの展覧会が1日で終わらず3日も4日もに亘るものもあ…

樹木希林恐るべし(6) 日日是好日。

樹木希林最後の映画は『日日是好日』。 原作:森下典子、脚本・監督:大森立嗣。主演は黒木華。 この作品、公開以来の観客動員数100万人を突破したそうだ。 キネマ旬報直営館では、予定を越え、現在も延々と上映されている。 森下典子の20数年の茶道修…

樹木希林恐るべし(5) わが母の記。

『わが母の記』、文字通り母親と息子の話。小説家である伊上洪作一家の母親を含めた一族の物語である。 主たる舞台は、東京の伊上洪作の家と伊豆の実家。洪作には女ばかり3人の子供がいる。母親は伊豆で洪作の上の妹が世話をしている。 キネ旬、樹木希林追…

樹木希林恐るべし(4) 東京タワー オカンとボクと、時々、オトン。

『夢千代日記』も泣けるが、これはもっと泣ける。キネ旬の「樹木希林追悼企画」第4弾は、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』。 『夢千代日記』は薄幸の女性である夢千代の哀しさに思いするのであるが、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン…

樹木希林恐るべし(3) 夢千代日記。

山陰の小さな温泉町の置屋の女将で自らもお座敷に出る夢千代は、神戸の大学病院へ通っている。広島での胎内被曝による原爆症を患っている。 早坂暁の手になる『夢千代日記』は、こうして始まる。NHKテレビで1981年から84年にかけて「続」と「新」も…

樹木希林恐るべし(2) モリのいる場所。

30年間まったく外へ出ないというのはホントかなとは思うが、熊谷守一が仙人であるということはよく知られていた。私が若い頃から超有名な絵描きであった。年取った仙人であった。なにしろ1880年生まれなのであるから。江戸幕府が倒れ明治となってから…

樹木希林恐るべし(1) 万引き家族。

5月19日、是枝裕和はその監督作『万引き家族』で、第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で最高賞のパルム・ドールを受賞した。 是枝裕和、カンヌへは7回参加、コンペへは『海街diary』以来3年ぶり、5回目の挑戦であった。 今年のカンヌ…

マルセル・デュシャンと日本美術(続き×3)。

この秋、「ペギー・グッゲンハイム アートに恋した大富豪」という映画が公開された。 あのグッゲンハイム美術館のグッゲンハイム、その一族のペギー・グッゲンハイムに関するドキュメンタリー。とても興味深い映画であった。が、私が行った時の観客は7、8…

マルセル・デュシャンと日本美術(続き×2)。

<マルセル・デュシャンさん、今年は1966年で、あと数か月であなたは80歳になります。・・・・・。これまでの人生を振返ってみて、あなたがいちばん満足なさっているのはどんなことでしょう。> <まず、運がよかったことですね。実際のところ、私はこ…

マルセル・デュシャンと日本美術(続き)。

今回は後ろに「日本美術」と何だか余計なものがついているが、マルセル・デュシャンのまとまった展覧会自体少ない。 1981年、セゾン美術館の姉妹館である高輪美術館が軽井沢へ移転した。その移転記念の展覧会が「マルセル・デュシャン展」であった。どう…

マルセル・デュシャンと日本美術。

20世紀美術で最大のアーティストはパブロ・ピカソである。 キュビスム以前のマティスやルオーといったフォビスムの作家、モディリアニやシャガールといったエコール・ド・パリの仲間、ダリやマグリットといったシュルレアリスト、また、ダダイスト、ネオダ…

ガンダーラ 仏教文化の姿と形。

千葉県松戸市は、江戸川を挟み東京都葛飾区と向き合う。 「生まれも育ちも葛飾柴又」のご存じ葛飾区が誇る全国区の人気者・ふうてんの寅さんには及ばないものの、松戸市にも誇るべき全国区のふたりの人物がいる。 松戸市自体、今から50年近く前、全国に知…

生江葉子展 −ラストダンスー。

ギャルリさわらびを出た後、少し前にRONDOの丸山さんのことを話した5階の画廊へ行った。が、行ったら感じが少し違う。訊くと、「ここは4階ですよ」とのこと。そのギャラリーの人もRONDOの丸山さんのことを知っていた。 そして、こう言う。 「私…

「不合理ゆえにわれ信ず」 櫻井陽司+東千賀+安彦講平。

11月末、久しぶりで奥野ビルのRONDOの丸山さんのところへ行ったが、RONDOは無くなっており、丸山さんにも会えなかった。 が、RONDOの丸山さんには会えなかったが、「私も丸山です」と言って部屋から出てきた「眠れるハブラシ」の丸山さんと…

海の道 ジャランジャラン。

4年前となるか、東博東洋館の大改修が終わりリニューアルオープンをして以来、毎年秋には「博物館でアジアの旅」という企画展が催されている。 昨年秋には「マジカル・アジア」。一昨年秋には「東博と上海博物館とのコラボ」。その前の年には「発見!つなが…

丸山恵美子展 まる語り六。

ギャルリー東京ユマニテを出た後、奥野ビルはすぐ近くだな、久しぶりでRONDOの丸山さんに会っていこうと思った。RONDOにも久しく行っていないし、丸山さんにも久しく会っていない。 久しぶりの奥野ビル。 手動のエレベーターも久しぶり。 501へ…

関仁慈展 −不文律ー。

河瀬和世展を辞す時、河瀬さんから「もし時間がおありなら」と言ってカードを渡された。「関仁慈 −不文律ー」と記されている。 「以前、一緒に展覧会をした人で、今、すぐそこで展覧会をやってますので」とのこと。LIXILの少し先、警察博物館の後ろ。行…

河瀬和世展<和紙・コラージュ>。

地下鉄を京橋で降り、東京スクエアガーデンの大きなビルの中を通りT−BOXへ。東京スクエアガーデン、東京だなーて感じ。T−BOXへは久しぶり。 柳通りのT−BOX。 河瀬和世展、階段横のポスター。 河瀬さんからの案内ハガキには「展覧会の多い年・・…

街に飛び出す作品展。

「街中ミュゼ」、という言葉があるそうだ。 市や町の道路や公園などに彫刻作品が置かれている、というのはあちこちにある。多くの自治体、その身の丈にあったことをしている。「街中ミュゼ」、それとはやや異なる試みらしい。個人であろうと法人であろうと、…

第62回日本表現派展。

日本表現派展、日本版画協会の版画展と会期をほぼ同じくして、都美術館で催される。 こちらには、やはり古い仲間の山宣(山本宣史)が出品している。今年の作品は気合が入っているそうだ。はたして・・・ この秋の東京都美術館。 山宣の作品が掛かる部屋へ入…

第86回版画展。

秋の上野、日本版画協会の展覧会もある。このところ、古い仲間である小澤潔が毎年入選している。 今年も楽しみ。 日本版画協会、伝統ある団体なんだ。今年は第86回。 入ってすぐ「日本版画協会の歩み」が掲げられている。岡田三郎助、石井鶴三、恩地孝四郎…

三友書園展。

千葉県北西部に利根運河がある。利根川と江戸川を結ぶ運河。我が国初の西洋式運河である。 東武鉄道野田線はまあ田舎の電車という感じであったが、今ではその名も東武アーバンパークラインとカタカナ名となり、ややシャレてきている。利根運河と交差するとこ…