2017-01-01から1年間の記事一覧

湖北・長浜逍遥(12) 竹生島。

12月に入った。今年もあとひと月で終わる。 この秋に観た展覧会のことごとを何とか年内に記さねばと思っているが、大丈夫かな。かなりヤバイな。その前に湖北・長浜での3日目の模様も残っている。まずそれから取りかかる。 長浜滞在3日目、台風の影響も…

忖度とガバナンス。

昨日、一昨日、終日外へ出ていたが、世間さまは動いていた。 昨日、日馬富士が引退した。いい判断、妥当な決断である。 暴力問題がこれほど拡大した以上、いずれにしろ引退勧告は出る。それを待たずの引退表明、よかった。無念ではあろうが。 ここ何日か、多…

ガチンコ考。

「オレは首尾一貫ぶれないよ」、なんてことを言う人がいるが、そんなことはない。本人がそう思っているだけで、客観視すれば大抵の人はぶれている。 が、ごく稀にこの人はぶれないな、という人がいる。ごくごく稀れに。はっきり言ってつき合いづらいよ、そう…

白鵬の張り差し。

このところの白鵬、張り差しを多用している。昨日で優勝を決めた後の今日の豪栄道との一番でも、左から張って組みとめた。 そればかりではない。 表彰式での優勝インタビューでも、白鵬、張り差しを決めた。その張り差しは、日本相撲協会への、いやそれ以上…

頼れるのはこの男だけ、という危なっかしさ。

日馬富士と貴ノ岩の騒動、ますます喧しい。貴ノ岩の師匠・貴乃花、理事長・八角率いる日本相撲協会執行部と全面対決の模様。 モンゴルの先達・旭鷲山が日本に飛んできた。と、朝青龍と旭鷲山の場外乱闘も始まった。 今後1週間、協会行事はいろいろあるが、…

湖北・長浜逍遥(11) 余呉。

時間を調べてあった石道寺側のバス停へ出、木之本の駅へ戻る。 ずいぶん昔、「田舎のバスはおんぼろ車、タイヤはつぎだらけ窓は・・・」という歌があったが、今は違う。田舎のバスはとても速い。便数が少ないだけで、スピードは速い。都会地では30分かかる…

湖北・長浜逍遥(10) 鶏足寺と石道寺。

このあたりには「鶏足寺」と呼ばれるところが3か所ある。己高閣も鶏足寺の収蔵庫である。己高山の近くには旧鶏足寺跡がある。そしてこれから行こうとしている旧飯福寺も鶏足寺である。 ずっとついて歩いて説明をしてくれたおじいさんに「鶏足寺と石道寺へは…

湖北・長浜逍遥(9) 己高閣、世代閣。

人もいない、物音もしないの輿志漏神社の境内を戻ると、そのすぐ横にこのような標識がある。 ンッ、こりゃ輿志漏神社の横というか裏というかのところじゃないか、と思う。 やはり、そうであった。 坂道を上ると、このような建物が現れた。 己高閣と書いてあ…

湖北・長浜逍遥(8) 輿志漏神社。

木之本地蔵院から戻った駅の売店に、このようなポスターが貼ってあった。 「観音の里めぐり」と記されている。 長浜、観音の里である。売りだしている。「観音の里」を。昨年紹介したが、東京の上野にもショールームを構えた。「びわ湖長浜KANNON HO…

湖北・長浜逍遥(7) 木之本地蔵院。

長浜2日目は木之本へ行った。 観音の里・長浜、その中心地は木之本と高月。この日は木之本へ。 木之本は、長浜からJRの鈍行で数駅、15分たらずで着く。長浜を10時15分発の電車に乗れば、木之本で20分ばかりの待ち時間で、鄙びた観音さまがある地…

湖北・長浜逍遥(6) 曳山博物館と黒壁スクェア。

安藤家からゆっくりと歩いて5分ばかり、曳山博物館がある。 オープンは5年前という曳山博物館、曳山の展示ばかりでなく、曳山の修理ドックとしての役目も担っているそうだ。 入ってすぐ。 曳山祭のはじまりは・・・ 曳山、13基あるようだ。 その内、4基…

湖北・長浜逍遥(5) 安藤家。

大通寺を出た後ホテルへ戻り、暫らくベッドでひっくり返っていた。3時半すぎ、長浜の旧家・安藤家へ行く。 長浜は地方都市と言えばそうではあるが、小さな町でもある。ホテルから室町時代以来の旧家・安藤家まで歩いて5分ばかり。 安藤家、現在の建物は、…

湖北・長浜逍遥(4) 長浜別院 大通寺。

国友からの帰り、長浜の町中へ入ったあたりでバスを降りた。大通寺の近くで。 大通寺、真宗大谷派の別格別院として近江の地で重きを成す。 大通寺のパンフにこうある。<戦国時代のはじめ、浄土真宗の中興の祖と仰がれた蓮如上人は、他力念仏の教えをひろげ…

湖北・長浜逍遥(3) 国友鉄砲の里資料館(続き)。

鉄砲鍛冶の里・国友、先端技術の技能集団であるから特異な才も出てくる。 1階展示室へ。 望遠鏡がある。 鉄砲鍛冶、国友藤兵衛・国友一貫斎である。 一貫斎が作った反射望遠鏡。 このような説明がある。 上2つは、月面観測図。 下右は、星之図。下左は、太…

湖北・長浜逍遥(2) 国友鉄砲の里資料館。

日曜日、大阪から乗った新快速では、彦根に住む従妹のJと一緒であった。J、琵琶湖の周り、めっちゃ詳しい。長浜へ行くならば、まずお薦めは、渡岸寺の十一面観音と国友村である、と言う。 翌日、台風は行き去ったようだが、まだその余波の風が吹いている。…

湖北・長浜逍遥(1) 台風と選挙。

姫路始発のJR西の新快速、神戸、大阪、京都、大津、彦根、米原と関西の主要都市を串刺しにして走っている。米原からは北陸本線へ入り、長浜を通って敦賀まで。 10月22日夕刻、大阪から新快速に乗った。大阪から米原まで1時間半。新幹線を使うのと所要…

生きながらえる。

「どうしてもっと早く来ないんだ。肺炎だ。それも進んでいる」、医者に怒鳴られた。 「年寄りなんだぞ。あと少し遅れたら、年寄りの肺炎は死んじゃうぞ」、ともおどされた。先々週の土曜の午前中。風邪や腹具合の悪い時に行く町医者の先生。点滴と抗生剤を処…

ジャニス リトル・ガール・ブルー。

「駆け抜けた」、という人生がある。 何かを成しとげ、そうでなくともその過程で幕を下ろした人生である。「駆け抜けた」、と言うには、少なくとも20代での死でなければ意味を成さない。 このブログで触れた近場では、エゴン・シーレやジェームズ・ディー…

THE BEATLES。

1964年のアメリカツアーの時であろうか、ザ・ビートルズの面々、「イギリスのプレスリーと言われていますが」、という質問を受ける。 1962年にデビューしたビートルズ、当初は確かにそのような受けとめられかたであった。特にエルヴィス・プレスリー…

ディーン、君がいた瞬間。

すべての人がそうではないだろうが、若い頃って捻くれる者が多い。もちろん私もそうであった。 ニューヨークのタイムズスクェア。雨が降っている。1955年の秋も終わり冬にかかる頃。 タバコをくわえた若い男、背をかがめ肩をすくめて歩いている。捻くれ…

メットガラ ドレスをまとった美術館。

毎年5月の第1月曜日、メトロポリタン美術館では大ファッションイベントが催されるそうだ。メットに敷かれたレッドカーペットの上を着飾ったセレブたちが次々に通りすぎる。 仕掛け人は、メトロポリタン美術館理事にしてアメリカ版ヴォーグ編集長であるアナ…

エルミタージュ美術館 美を守る宮殿。

私は、ブリティッシュ・ミュージアムを含めて世界4大美術館と呼んでいるが、ブリティッシュ・ミュージアムは博物館であるから除き、ルーヴルとメトロポリタン、それにエルミタージュで世界3大美術館と言っている人が多い。 それはそうではあるが。まあいい…

エゴン・シーレ 死と乙女。

1907年、18歳のアドルフ・ヒトラーはウィーン美術アカデミーを受験する。しかし、結果は不合格。 アドルフ・ヒトラー、キチンとした美術教育を受けたかったのだが、叶わなかった。美術学校を落ちたヒトラーのその後の歩みは、ご存じのとおり。世界をひ…

黄金のアデーレ 名画の帰還。

20世紀も終わろうとする1998年、アメリカ在住のマリア・アルトマンがオーストリア政府を訴えた。 その時マリア・アルトマン、82歳。駆け出し弁護士のランディ・シェーンベルクと共に。 マリア・アルトマンの主張はこうである。 今、ウィーンのベルヴ…

グレート・ミュージアム ハプスブルク家からの招待状。

第一次世界大戦の後崩壊するが、神聖ローマ帝国の後裔であるハプスブルク家の版図は宏大なものであり,ヨーロッパに君臨した。ナポレオンが現れるまでは。 そのハプスブルク家の歴代皇帝が蒐集した膨大な美術品は、今、ウィーンの美術史美術館にある。 ブリュ…

フランコフォニア ルーヴルの記憶。

ルーヴル、12世紀の要塞が宮殿となり、1793年以降美術館となった。 権力、政治、国家、そして戦争、と切り離せない。その上に芸術が重なる。 「ルーヴルのないフランスは必要か?」、という言葉が流れる。ルーヴルとは何なんだ? 1940年夏、パリに…

レオナルド・ダ・ヴィンチ 美と知の迷宮。

東京が2度目のオリンピックをするのなら、大阪も2度目の万博をやろう、と2025年の万博に大阪は手をあげているようだ。 ところで2015年の万博はミラノで行われているが、それに合わせてミラノでは「レオナルド・ダ・ヴィンチ 1452−1519」特…

ボッティチェリ。

メディチ家最盛時の当主、ロレンツォ・デ・メディチが生まれたのは1449年。 ロレンツォ・デ・メディチと前後して、ルネサンスのビッグネームが次々と生まれている。 ボッティチェリは1445年、レオナルド・ダ・ヴィンチは1452年、ミケランジェロ…

創造と神秘のサグラダファミリア。

じじバカ状態で孫を思い酒を飲んでいるとぐでんぐでんとなり、何も分からなくなってしまう。 昨日もお終いの方は、何を打っているのか意味不明。半分以上、眠っていたのだろう。あきれて、そのままにしてある。 ところで、今日、今現在、スペインのカタルー…

冥途の土産。

孫娘の幼稚園の運動会、年少さんの頃から行っている。 今年は年長さん、最後の運動会である。 ばばであるカミさんは、早い時間から出かけていった。じじである私は、昼休みの頃から出かけていった。 運動会、お昼休み。 孫娘とそのパパ・婿殿(左の男)が迎…