湖北・長浜逍遥(4) 長浜別院 大通寺。

国友からの帰り、長浜の町中へ入ったあたりでバスを降りた。大通寺の近くで。
大通寺、真宗大谷派の別格別院として近江の地で重きを成す。
大通寺のパンフにこうある。<戦国時代のはじめ、浄土真宗の中興の祖と仰がれた蓮如上人は、他力念仏の教えをひろげるため、全国各地を遊化されました>。そして、その最大の布教活動の拠点が近江であった。で、近江の地、真宗王国となった、という。

山門が見えてきた。

報恩講をやっているらしい。

宗祖親鸞聖人の750回御遠忌は、再来年であるようだ。

山門、このようなもの。

山門をくぐると本堂が見える。

重文なんだ。

本堂前にはこのような文言が。
音を立てないように引き戸を開け、本堂の中へ入る。
7、80人、あるいはそれ以上の人がいて、なにやら唱えている。皆さん、輪袈裟を身につけている。浄土真宗、門徒の皆さんである。
と、私のところにひとりの男が来た。そして、私が門徒の皆さまが唱えている紙片を持っていないことが分かると、その紙片を持ってきてくれた。

ホッチキスで止めてある10枚少しの紙片、「中逮夜」、と記されている。
そして今は、「正信偈」が唱えられているようだ。
しかし、そのどのか所かが分からない。

「南無阿弥陀仏」が繰り返されるところが何か所かある。
その前後であたりをつけた。
半分以上進んでいたが何とか追いつくことができた。

経文の横の棒線、譜のようなものも大まかに解ってきた。
音階を表わしていることもあるが、より多くは音の長さを表わしているように思える。

大通寺の建物を巡る。
建物の内部は撮影が許されていない。カメラが許されているのは廊下とその外側だけ。

廊下。
10年近く前に歩いた大本山・東本願寺の廊下を思いだす。

この感覚、やや小ぶりではあるが。

廊下の向こうにお坊さんの姿が見える。

廊下。

障子を開ける。

名勝だ。

美しい。

このような庭園。



とても美しい。

また廊下である。

台風は過ぎ去ったが、また雨が降ってきた。

長浜別院。

山門の前の門前町。

門前町から大通寺山門を振りかえる。

大通寺でもらった紙片。
すべての基本は、他力。

「正信偈」の末尾。
理解できているのかな。
はなはだ心許なし。