頼れるのはこの男だけ、という危なっかしさ。

日馬富士と貴ノ岩の騒動、ますます喧しい。貴ノ岩の師匠・貴乃花、理事長・八角率いる日本相撲協会執行部と全面対決の模様。
モンゴルの先達・旭鷲山が日本に飛んできた。と、朝青龍と旭鷲山の場外乱闘も始まった。
今後1週間、協会行事はいろいろあるが、ま、暫らくはどうにもなるまい。
土俵上は、初日に予測したように楽日を待たず白鵬の優勝が決まった。
日本相撲協会、頼れるのはこの男・白鵬のみという状態だ。しかし、とても危なっかしい状況でもある。
白鵬、強い横綱ではあるが、そうであるが故、独りよがりエキセントリックなところもある男である。
11日目、私は外へ出ていてリアルタイムでは見ていないが、この場面。

嘉風は土俵上で勝ち名乗りを待っている。しかし、負けた白鵬は土俵下から上がらない。62秒もの間。弓取りの用意も進んでいるのに。
白鵬のみに頼っている現状では、こういうこともおこり得る。白鵬に独りよがりの行動をとらせることが。

13日目の土俵、白鵬はこういう相撲も取った。宝富士との一番であった。
白鵬、2度背を向けた。が、その都度立て直し、勝った。

アッ、危ない。

くるり。

またも。

はたき込んだ。

今日の北勝富士と阿武咲、元気印どうしの一番にも、同じような攻防が見られた。
北勝富士、阿武咲を土俵際まで追いつめる。
勝負あったか。

しかし、阿武咲、土俵際でふんばり、体勢をたて直し反撃。
北勝富士を突き出す。
見応えのある一番であった。

横綱大関、ふがいない力士ばかりだから、14日目の白鵬の相手は平幕の遠藤。

白鵬、遠藤を圧倒する。

35本の懸賞がかかっていた。

白鵬、40回目の優勝。
ほっとした、というようなことを語っている。

今日、14日目までの星取。
玉鷲は、今や押しも押されもしない実力者となった。
逸ノ城が頑張った。どういうことだ。一場所限りでないように、と願う。
御嶽海、阿武咲、北勝富士、貴景勝の存在感が高まった。彼らの時代が近づきつつあることを実感する。
残念ながら負け越した求道者・嘉風は、今場所も相撲の何たるかを取組み相手に教えていた。就中、若い力士に。


で、当然のことのように白鵬の優勝。
確かに、当然なんだな。日本相撲協会が頼れるのは白鵬しかいないんだから。危なっかしい話なんだが、これが現実だ。
他の横綱大関はいなくてもいい、という状況じゃないかな。
日馬富士は今後どうなるか分からない。鶴竜と稀勢の里は初場所が進退をかける場所となる。
特に稀勢の里のことが心配だ。
稀勢の里に関しては、日本人、もうそうそう甘い顔をしていられない。稀勢の里、どうするか。
稀勢、フィジカルな問題よりはメンタルな問題、心の領域の問題であろう、と思われるのでますます心配になる。