足利CON展(5) 死と再生。

足利でのCON展、初日は市内10会場の内2か所へ行ったのみであった。暑くて、日中ホテルのベッドでひっくり返っていたのだから、それでよしとした。
コンビニで新聞と缶ビール、それにウイスキーのポケットびんを買い、早々にホテルへ戻った。夕飯は外で食おうと思っていたが、それも面倒になりホテルのレストランで食った。
新聞を読む。
栃木の県紙は「下野新聞」である。
f:id:ryuuzanshi:20190606180536j:plain
前日に相撲協会の広報部長である芝田山親方(元横綱・大乃国)が、宇都宮で講演を行なったことが出ている。
先場所十両で優勝し入幕を果たした貴源治を、地元の力で横綱へ押し上げてほしい、と。貴源治、体はあるし、将来性十分である。。横綱まではは、相撲協会の広報部長としての芝田山の地元へのリップサービスとしても。
貴源治、今場所もいい出だしであったが、ここにきて星を落としている。今日も豊ノ島に投げられていた。まだまだ経験不足、修行不足、ということであろう。
なお、今日のNHK相撲中継のゲストは吉田沙保里であった。主解説の舞の海が「吉田沙保里さんが言われるように・・・」、という言葉を続けて吐くように吉田沙保里の語り、なかなかのものであった。
ブルガリアでオリンピックを目指しレスリングをやっていたという碧山が、最強のレスリング選手として、「男はカレリン、女では吉田沙保里」と語っているシーンも流れた。アレクサンドル・カレリンと吉田沙保里、世界中、これに異を唱える者はいるまい。
下野新聞の記事に芝田山親方の話が載っていたことから、つい相撲に寄り道をしてしまった。
f:id:ryuuzanshi:20190606184639j:plain
地方には県紙の他に、地域紙と言われる新聞がある。限られた地域のみを対象とする新聞である。
足利には「兩毛新聞」がある。日刊紙である。
6月6日の一面トップはこういうものである。表裏2ページ、1枚の新聞であるが、すべて足利がらみの記事で埋まっている。一部60円であったが、十分その価値はある。


ところで、足利、カンカン照りの前日と打って変わり、翌日は雨もよいの日であった。
f:id:ryuuzanshi:20190607104350j:plain
旧今井医院。
<大正初期に建てられた洋館をもとにした家屋を、終戦直後より今井医院が平成24年まで使用していた>、とパンフにある。
f:id:ryuuzanshi:20190607101717j:plain
旧今井医院、何人かの作家が展示しているが、この作品の作家に会った。
f:id:ryuuzanshi:20190607101905j:plain
この作品は、≪土偶再描≫。
f:id:ryuuzanshi:20190607101744j:plain
なにやら凄いな。
色々なものがある。立体も平面も。縄というか綱というか、これは何らかの意味を持っているのだろう、と思う。
f:id:ryuuzanshi:20190607101843j:plain
こう見ると「土偶」は分かる。
しかし、「再描」って。作家に訊いた。
「いや、去年も土偶を描いたのです。しかし、何か物足らなく、今年もう一度描いたのです。だから・・・」、と語る。
なるほどそうか、と合点する。
f:id:ryuuzanshi:20190607101827j:plain
「私は3部屋を与えられまして」、と作家は語る。
ここが第1室と第2室の境い目。
f:id:ryuuzanshi:20190607102328j:plain
右側の部屋へ。
f:id:ryuuzanshi:20190607102208j:plain
屏風に。描かれているのは何か。
f:id:ryuuzanshi:20190607101919j:plain
≪死すべきもの≫って。
f:id:ryuuzanshi:20190607102224j:plain
作家の筆、そうとも思えぬが、死の世界か。
f:id:ryuuzanshi:20190607102129j:plain
その右手の次の部屋は暗かった。
f:id:ryuuzanshi:20190607102014j:plain
こういう文言がある。
<縄文人は蛇の脱皮する姿に・・・・・>、と言う。
f:id:ryuuzanshi:20190607101941j:plain
死と再生の循環を思わせる。
f:id:ryuuzanshi:20190607102103j:plain
綱のようなものが気にかかる。繋がっているんだ、おそらく。
f:id:ryuuzanshi:20190607102842j:plain
後で気がついたが、このすべてを総称するタイトルは、このようなものであった。「とこしえのめぐり」。死して再生してのめぐりであろうか。
「あなたのこの作品、私のブログに載せてもよろしいでしょうか?」、と訊いた。「それはとても光栄です」、という答えが返ってきた。
「光栄だ」などと言われるほどのものでもないので、少し恐縮した。
f:id:ryuuzanshi:20190607104020j:plain
あなたの写真も載せるのは、という問いかけにも応じてくれた。
「毎日、こういうものを創っているんですか?」という問いに、「はい、そうです。毎日、時間がありますので」、と応える。
教員をしていたそうだ。ただ、絵の教師ではなく、英語の教師だったそうだ。
作家・栗原英樹に寄り添う。
ただ、作家・栗原英樹がパソコンもない、メールもしない、というのには参った。
が、カミさん(と言ったか、奥さんといったか、女房と言ったか)憶えていないが、そのカミさんがパソコンをしていると言う。CON展にも出展している、という。
旧松村記念館で出品している、という。
じゃあ、その線でお願いいたしましょう、と話したが。
栗原英樹さんのカミさん、前日会っているが、すぐ河瀬和世さんが現れたのでそちらへ行き、申しわけないが、写真は2、3枚のみしかない。
それを載せよう。


f:id:ryuuzanshi:20190606152356j:plain
和紙の流れ。
f:id:ryuuzanshi:20190606152425j:plain
このような作品。
栗原くみこ≪ツネナラズ≫。
f:id:ryuuzanshi:20190606152405j:plain
和紙に装身具としてのチョーカーが関わり合っている。
栗原英樹さんの奥さんの作品、これのみじゃ何ともであるが。


52415j:plain]