犬飼三千子、また一歩。

「現展」という団体展、先月下旬、犬飼三千子から案内ハガキが来るまで知らなかった。
第75回展となっている。現代美術家協会、1948年以来続いている団体だそうだ。
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今月初めの国立新美術館。
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団体展へ行くと、いつも思う。
日本には、なんて多くの絵描きがいるのだろう、と。
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こういうコーナーがあった。
「アートに国境はない」、との。
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横浜の高校とソウルの美術高校が姉妹校になった、と。
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ソウルの高校生の作品。
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こちらは、横浜の高校生の作品。
いいことだよ。
たとえ二つの高校が姉妹校になったということだけでも。
アメリカのように自国から遥か彼方のペルシャ湾まで出かけて行って圧力をかける国もあるが、まあ大体はすぐ側の国との関係がよくない、というのが通例である。日韓しかり、日中しかり。
互いに、悪口を言いあったりしないようにしなければ。ヘイトスピーチなんて愚の骨頂。品性、いやが上にも卑しくなるよ。
横浜とソウルの姉妹校、それを仲立ちした「現展」、いいことをしている。
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犬飼三千子の作品は終わりの方にあった。
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左は≪花によせて≫、右は≪往にし方≫。
共に犬飼三千子がここ何年も追い求めているテーマである。
ウッ、「会友推挙」という札がついている。犬飼、「現展」の会友になるのか。
犬飼三千子、先年まで新象展の会員であった。しかし、だんだん古株となり役員のようなことをやらされるのが嫌で、新象展を辞めてしまった。その犬飼が、また団体展の会友になるのか。驚いた。会友から準会員、そして会員へと。そんなことをする必要はあるのかな、と。
しかし、こうも考えた。
「犬飼三千子の、また一歩かな」、とも。
元気印・犬飼三千子、90ぐらいまでは軽いであろうから、さまざまな一歩を踏み出している。
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ところで、改めて犬飼三千子の作品を見てみよう。
≪往にし方≫を。
遥か彼方の頃のことだ。瑞鳥が飛んでいる。
そのフォルム、その色づかい、美しい。
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イエロー、オレンジ、ブルーが共鳴している。
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鳳凰が飛んでいる。
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犬飼三千子の瑞鳥、力強く羽ばたいている。