流山子雑録     『酔睡胡乱』

第17回NAU21世紀美術連立展。


新槐樹社展と同時期開催の「NAU21世紀美術連立展」を見る。
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NAU、ネオダダの吉村益信などが2001年に、前身のAU(Artist Union)を改組したものだそうだ。入場無料。何とも不思議な展覧会である。
昨年は犬飼三千子の作品を見にいった。今年は丸山恵美子の作品を見にいった。
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細かい雪の舞う日、去年に比べ人は少なかった。
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5号室。丸山恵美子の作品はここにある。
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正面のこれだ。
タイトルは、≪言葉を待ちながら≫。
後ろの子供の画板のようなものに「はるを待つ」って書いてある。
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このようなことが記されている。
「あなたの言葉の力で」、と。
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私は、「はるを待つ」の文言を消し、「わたしも丸山でーすって・・・・・」と書いた。昨年秋、銀座奥野ビルの5階に丸山則夫さんを訪ねた折り、丸山則夫さんはおらず、その2、3軒先の部屋から丸山恵美子がこう言って飛び出してきた。その時の言葉を。ハブラシの作家がいることを初めて知った瞬間であった。
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しかし、今回も私の言葉の力は力足らずで、ベンチに座るハブラシはピクリとも動かなかった。
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その少し先にこのような作品があった。
この真ん中の作品は昨年見ている。この雑ブログでも紹介した。
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昨年、奨励賞を取った作家は、小さいながら仕切った一画を与えられ、「NAU企画個展」が催されるようだ。
相馬亮もそのひとり。
「モノトーンの部分は鉛筆による手描きです」、と記されている。
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ここ。
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中央部が鉛筆による手描き部分。
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タイトルは・・・
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これも。
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このような。
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その隣にこのような。
描いたのかな、写真かな、と思った。
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松本泉のNAU企画個展。
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作家の松本泉がいた。この右端の人。
松本泉さん、来る人に丁寧に説明してくれる。
通常、写真というものは焦点が一か所に集まっている。そのさまざまなところに焦点が集まっている多くの写真を合成する。そうするとどこもかしこもすべて焦点が合った写真ができあがる、ということのようだ。私には理解の範囲を超えるところがある。が、多焦点合成による写真であるようだ。
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如何に精巧であるかということを現そうとして少し間違えた。取りこみ過程で加減を間違えてしまった。作家の松本さんには申しわけない。
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「ご自由にご覧ください」というこの書、オンデマンドで4部作ったと作家・松本泉は言う。
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「こんなきれいな書、コレクトしようという人がいるでしょう」、と作家・松本泉に言うと、「いや、今のところいないんです。残念ながら」、という言葉が返ってきた。今、現役世代の奮起を待つよ。
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「日月」、書か絵か。
NAUらしい作品である。
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黒い作品の中へ入った。