瀧口修造と彼が見つめた作家たち展(続き)。

昨日は滝口修造自身の作品を載せた。ドローイング、バーント・ドローイング、デカルコマニー、瀧口修造が自らの手で創りだした作品を。
今日は後段、「彼が見つめた作家たち」を。

こじんまりとした会場。
左手に見えるのは・・・

これ。
≪マックス・エルンスト著「ナイフ氏とフォーク嬢」のために≫。
鉛筆、フロッタージュ、紙。

イヴ・タンギー≪聾者の耳≫。
油彩、キャンバス。
何か不思議な光景である。生命があるのかどうか、不思議なものがその存在を誇示している。

ジョゼフ・コーネル≪ウィーンパンの店≫。
紙、塗料、木、ガラス。小さな箱の中のコラージュだ。ジョゼフ・コーネル、彼自身行ったことのないウィーンのパン屋を表現しているようだ。

何から何まで写りこんでいるが、ルーチョ・フォンタナ≪空間概念 期待≫。
水性塗料、キャンバス。鮮やかなナイフの跡が5つ。

河原温≪孕んだ女≫。
油彩、キャンバス。河原温、人の意表をつく。

荒川修作≪作品≫。
セメント、綿、布、金属、藁、木箱。
1960年、昭和35年の作品である。荒川修作、このころこのような作品を作っていた。読売アンパンにも。何か、どこか狙ってるな、という感じがして好きではなかった。ネオダダの中で好きなのは、直球勝負のギューちゃん・篠原有司男であった。

赤瀬川原平≪押収品 模型千円札Ⅲ 梱包作品(はさみ)≫。
印刷物(模型千円札)、紐、針金、紙製の下げ札、はさみ。
千円札裁判があった。赤瀬川原平、さまざまな裁判資料を作った。作品を。

野中ユリ≪絵次元 彷徨引力(8)≫。オフセット。
瀧口修造が見つめた作家たちである。

来ている人は、まあ若い人が多い。

女性限定のガイドツアーに行き会った。
参加している皆さま、パワーあふれる人ばかり。
この左の作品は・・・

加納光於≪星・反芻学≫。銅板。

改めて見る。

ここ。
中央のふたつの作品を。

浅原清隆≪多感な地上≫。油彩、キャンバス。

浜田浜雄≪ユパス≫。油彩、キャンバス。

このようなセミナーがあった。
私が行った9月初めは・・・

第4夜。このような講義。
先生は、国立近代美術館の日本美術課長にして日本美術の研究者である大谷省吾。

大谷省吾、この5人について語る。
注目すべきは彼らの没年である。
5人の内4人が1944年及び45年に亡くなっている。昭和19年、20年である。戦死である。
彼ら、戦争の中で彼らの生を」閉じたんだ。

そういうこともあるよ。
[




こういうことなんだな。
何だ当たり前のことじゃないか、なんてことは言わない。こういうことなんだ。

瀧口修造の資料があり・・・

昭和42年8月21日付けの朝日新聞、「表現の自由と芸術」と題する瀧口修造の記事。
瀧口修造、赤瀬川原平の千円札裁判に関し、自らの論を述べる。


今日、病院へ行っていてリアルでは見ていないが、稀勢の里、今日も負けたそうだ。
初日から4連敗。
横綱の座、何らか考えなきゃならないであろう。
稀勢の里を甘やかせた横審・横綱審議委員会、日本相撲協会、そして日本国民すべて、その落とし前をつける時期となっているのじゃないか。
スパッといくこと、仕方なかろう。