今年の桜(1) 利根運河の桜。

筑波大でまず思い浮かぶことはラグビーの強豪校ということであるが、何でもありの学校なんだ。芸術専門学群書専攻という分野もある。暫らく前、偶々知り合った茂野柰園(しげのだいえん)さんは、そこの出身。女流。
その書、とても力強い。
今日まで、東武野田線の運河駅ギャラリーで展覧会を開いていた。

花の時季である。
≪咲く≫。

茂野柰園、さまざまなことにチャレンジしている。
俳句を横書きにしても面白いのじゃないか、と話す。
     活きて逢ふ
     今日も桜の
     お陰かな
   一茶の句を’16春に#26608;園かく
とある。
運河、東葛地域の桜の名所でもある。

今日の利根運河。
両岸に桜木が連なる。

利根運河のいわれ。お読みいただけるであろう。
徳川家康が江戸へ入府してまず手掛けたのは、利根川と江戸川の云々ということ。

こちらの土手。

満開だ。

利根運河、河底幅20メートルに足らない。

愛らしい歩道橋が幾つか架かっている。

こちらの土手には、花のトンネル。

花、桜。

手前を辿れば江戸川へぶつかる。
向こうへ進めば利根川へと繋がる。
趣きのある運河である。

最後に、今一度茂野柰園の作品を。
樹を切ったものに書いている。
左、≪天からも降りたるやうな櫻哉≫、
中、≪弥陀佛の見て御座す也散る櫻≫、
右、≪夜桜や天の音楽聞きし人≫。
いずれも一茶の句。
青い文字はアクリル絵の具を用いた、と言う。
樹は、桜の樹を切ったもの。
その桜の樹を切った人もいた。柏に住むとてもインテレクチュアルなお百姓さん。その人、こう言う。
「これは同じ桜木を切ったものです。茂野さんはそれを仏さまのように使っています」、と。