日本国と戦っているのじゃないかなー。

大相撲NHKの解説者、北の富士の解説が場所ごとに味が出てきている。はるか昔の玉ノ海梅吉さんやひと昔前の田子ノ浦(出羽錦)さんの域に近づいている。
それとは異なり味もそっけもないが、どこか気にかかるのが九重(千代の富士)の解説。今日のNHK、正面の解説はその九重であった。

千秋楽一日を残した今日までの星取り。
稀勢の里と豪栄道が星ひとつの差につけているのであるが、九重、白鵬の凄さを語る。まったくレベルが違う、と言わんばかり。打ち出し後、放送終了間際のひと言には、思わず笑ってしまった。
白鵬の千秋楽の相手は身体が万全じゃない日馬富士。立会い一瞬の変化でということはないではないが、まあ、白鵬が敗れることはない。それでもNHKのアナウンサー、こう言った。
「しかし、やってみないことにはどうなるか分から・・・」の最後まで言わせず、九重こう言った。「ならないですよ、何も」、と。
笑った、これには。
荒れる春場所、白鵬、初日に宝富士に敗れた。裏正面の解説者・舞の海、こう言った。「白鵬の相撲、雑ですね」、と。確かに、初日の白鵬の相撲は雑だった。素人の私から見ても。
しかし、それが日を追うにつれ変化していく。
琴奨菊の綱取りだ、それに刺激を受けた稀勢の里が白星を重ねていく、ご当所力士・豪栄道への豪栄道コールは凄まじい。これらのことが白鵬の心に火をつけた。白鵬、日本人、日本国との闘いに入った。どうも、そう思われる。
初場所の折りにも記したが、白鵬に対しては一代年寄にすべきである。たとえ日本に帰化しなくても。白鵬、モンゴル国籍を捨てることなどないのだから。
北の湖よりも、貴乃花よりも、千代の富士よりも、そして、あの大鵬よりも多くの優勝回数を誇る白鵬である。一代年寄にすべきである。そうでなければ、白鵬、いつまでも日本国と戦い続ける。
そのようなこと、全くの不毛。
九重が語る如く、今場所は白鵬の優勝で決まりであろう。
が、今場所は千秋楽の翌日も面白い。日本相撲協会の理事長選がある。
現理事長・八角(北勝海) vs 貴乃花の一番である。
八角の多数派工作が成った、という見方もある。いや、頭を丸め決死の形相の貴乃花が巻き返した、との見方もある。
いずれにしろ大一番。見ものである。
それにしても、八角、千代の富士の弟弟子である。一代年寄をも貰った大横綱である兄弟子の千代の富士、弟弟子が理事長の職にあるのに理事にさえ出馬できない。何らかの不徳のなせるところなのか。
そういうところに、九重の味もそっけもないが、どこか気にかかる解説の言葉があるのかもしれないな。


明日から暫らく留守にします。
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