インターステラー。

今まではこういう映画、いわゆるSFは観なかったのだが、柏にキネマ旬報の直営館ができてからは観るようになった。バスと電車で行くのだが、それでも、新宿や渋谷へ出るのに比べ所要時間は1/3。便利、助かる。

『インターステラー』、近未来の物語である。
環境汚染、異常気象、人類が地球で住むのには厳しくなっていく。第二の地球を探さなければならなくなる。”インターステラー(惑星間)”を旅して。
元宇宙飛行士のクーパー、娘のマーフに「必ず、帰ってくる」、と約束して宇宙へ旅立つ。第二の地球を探す旅に。
とこのようなことを記すと、よくある宇宙探検物か、ということになるが、実はそうではない。宇宙科学の裏付けを取っている。単なるSFの範疇を超えている。
「重力」とか、「重力波」とか、「重力の制御」とか、「ワームホール」とか、勉強をさせてくれるが、すぐに忘れてしまうような理屈が多く出てくる。かろうじて、アインシュタインの「一般相対性理論」が出てきた時には、「オー、それは知っている」、と声をあげたが、知っているのは、もちろんその名称だけ。
この作品、今年度のアカデミー賞の5部門でノミネートされた。
美術賞、音響ミキシング賞、音響編集賞、作曲賞、視覚効果賞、といったシブイ部門で。視覚効果賞を受賞した。VFXによる宇宙空間や宇宙のありさまの映像化効果であろう。

監督は、クリストファー・ノーラン。
主演のクーパーには、『ダラス・バイヤーズクラブ』の迫真の演技でアカデミー賞主演男優賞を取ったマシュー・マコノヒー。マシュー・マコノヒー、買われている。

クーパーと娘のマーフ。
クーパー、元宇宙飛行士なんだが、今はトウモロコシを栽培する農家。しかし、異常気象が続いたり、竜巻や砂嵐が発生したり、地球の環境は酷くなっていく。
地球では生命が維持できなくなっていくんだ。人類を救うためには、地球の外に第二の地球を探さなきゃならなくなる。

人類を救うため、娘のマーフと語るクーパー。

第二の地球となり得る惑星を探すため、宇宙空間を飛ぶ宇宙船。

宇宙船内でもさまざまなことがある。
即物的なドッキングがどうとか、それとは真逆の人間的な感情の問題とか。

”水の惑星”に降りた時の模様だったか。よくは解からないが、地球外の天体をこのように歩いている。
ところで、地球外の天体に人間を送りこんだのはアメリカのみである。アームストロング船長とオルドリン飛行士が月面でピョンピョン跳ねていた。しかし、その後のアメリカ、縮み志向となっていく。
今、地球外の天体へ人間を送りこもうとシャカリキになっているのは、中国とインドである。中国にしろインドにしろ、「オレが、オレが」意識が強い。いや、強すぎる。地球人代表とは、言いかねる。
アメリカに今一度奮起してもらいたいな。