若田さんと太陽フレア。

今日、JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、若田光一さんがISS(国際宇宙ステーション)の船長に選ばれた、と発表した。
2013年末からの第39次のISS船長(コマンダー)として指揮を執る、という。ISSの船長、アメリカ人とロシア人以外では、ベルギー人とカナダ人に次いで3人目、とのこと。何でもかでも、アメリカとロシア、それに最近では中国も入ってきたが、いずれにしろ、彼らばかりがしゃしゃり出てくるのに、いささか片腹痛い思いを抱いていた私、「やったー」、という思いを抱いた。
快哉を叫んだ。新聞やテレビの扱い、少し小さいんじゃないか、と文句をつけながら、ひとりで祝杯をあげた。いや、今も、あげている。
若田さん、宇宙へ行くのは4回目。それより、その力量、人望、現役宇宙飛行士の十指に入るそうだ。宇宙に浮かぶISS乗組員6人の命を預かる船長、コマンダーに選ばれて当然だ。

今日のNHKで流れた、2009年のISS内での若田さん。でんぐり返しをしている。
ヒューストンからのテレビ会議電話に出た若田さん、「和の心で、チームをまとめたい」、と話していた。その時が楽しみだ。しかし、まだ3年近くある。大丈夫かな、私の方。
ところで、
昨日、NASA(米航空宇宙局)は、過去4年で最大規模の太陽フレアの発生を観測した、と発表した。
日本時間では、一昨日15日の午前10時56分に、発生を観測したそうだ。
今、宇宙では、太陽活動が活発になる時期に入っている、という。「極大期」と呼ぶそうだ。そのような時には、大きな太陽面爆発(フレア)が起こる時があるらしい。<これは、太陽の大気中で磁気エネルギーが突然解放される太陽面の爆発現象であり、太陽の・・・・・彩層爆発とも呼ばれます>、そうだ。
こんなこと、私などが知っているはずはない。山崎耕造著『トコトンやさしい 太陽の本』(2007年、日刊工業新聞社刊)に書いてあることを引いた。
実は、10日ほど前、NHKの国際ニュースにこういう場面が現われた。元は、BBCの映像だった。
面白いな、と思い写真に撮った。

太陽フレアだという。
コロナなら知っているが、フレアとは何じゃ、と思った。
上の書も、その後読んだものである。”トコトンやさしい”、なんてことになっているが、そうでもなかった。
もっともこのような書、”一番やさしい・・・”とか、”誰にもわかる・・・”とか、中には、”バカにもわかる・・・”なんてものもあるが、とんでもない。概ね、難しい。
”バカにもわかる”、が解からないヤツはどうする、と言いたい。若い人なら、落ち込むぞ。私の年代なら、納得するが。
それはそうと・・・・・

宇宙のかなたの太陽の表面、煮えたぎっているように見える。
<フレアのエネルギーは、太陽の大気中に蓄えられている磁気エネルギーが主です>、と山崎の書にはある。<ハレー彗星が地球に衝突すると仮定したほどのエネルギー量です>、とも書かれている。

その太陽フレアで発生した磁気エネルギー、太陽系の惑星に飛んでくる。
例えば、この写真では、ピンクは水星、緑色は金星を示しているが、そこにこのようにして飛んでくる、という。そして、地球にも。その速度は、秒速900キロ。
だから、日本時間一昨日の昼前に発生した太陽フレア、その磁気エネルギーが地球の磁気圏に到達するのは、今日の昼から明日にかけ。GPSなどに何らかの障害が起こる可能性は45%、とNOAA(米海洋大気局)は予想している。つい今しがた見たら、中国では既に影響が報告されているらしい。
GPSを使っているカーナビにも、影響が出る恐れもある。今日、明日、車を運転する人、お気をつけて。

もちろん、太陽面の大爆発・太陽フレア、宇宙を飛ぶ国際宇宙ステーション・ISSにも影響を及ぼす。若田さんが船長として宇宙に滞在する2013年末から半年ばかりは、あまり大きな太陽フレアは発生しないでくれ、と願っている。
それにしても、太陽フレア、美しい。