50枚の手書きPOP(続き)。

約50枚のPOP、さまざまな人が書いている。
どうぶつ社、動物や生物に特化した専門出版社である。学者やカメラマン、編集者、といった人が多いが、どうぶつ社のファンという人もいる。どうぶつ社から、著書や訳書を上梓している人もいる。ひとりで2枚のPOPを書いている人も。

ここには10枚のPOPが並んでいる。
これじゃ読めない。少し近寄ってみよう。

この人たちは、学者だな。彼らのPOP。
上段左は垂水雄二、どうぶつ社から訳書を上梓している。その右の竹田津実は著述家であり写真家でもある人らしい。下段左はここのところ、つとに名高い生物学者である福岡伸一。その右はやはり学者、水口憲哉。どうぶつ社から『反生態学』なる書を上梓している。書名を聞いただけで、難しそうな本だなー、と思ってしまうが。

右の方へ移ろう。
上段左は、今や世界的な動物写真家・岩合光昭のPOP。その右は、やはり自然を撮る写真家・今森光彦のPOP。その右は、またもや福岡伸一のPOP。下段は左から、ネイチャープロの人、山と溪谷社の人、麻布大学の人。これらの人たち、皆さん、それぞれの分野の専門家。

昆虫で高名な奥本大三郎は、そのPOPに朱印を押している。
その左のPOP、またもや水口憲哉。水口先生、自らの書『反生態学』ばかりじゃなく、<倉若さんの『意味論』、よくぞ世に出してくれました。どうぶつ社の懐の深さに拍手>、と書く。
倉若欣司著『意味論』、これまた難しそうな本である。どうぶつ社から1992年に刊行されている。久木亮一の作った「どうぶつ社の36年」には、”きんさん・ぎんさん 大ブレーク”、という年だ。
きんさん・ぎんさんはヒットしたが、『意味論』は売れたかね。どうぶつ社のこと、久木亮一のことが心配だ。学者先生からは感謝されているのだから、世のため人のためにはなっているのだろうが。
その左の光明さんという編集者は、水口先生に教わった人らしい。教育って凄いものなんだな、やはり。

この人は、動物のぬいぐるみを作っている人らしい。

1枚では書ききれず2枚に亘る、というPOP。
香原志勢というこの人、人類学者の長老であるそうだ。

「ココ、お話しよう」と書いている遠藤さんは、東大総合研究博物館の人。その左の、<ローマー『脊椎動物の歴史』・・・・・>と書いている富田さんは、肉食爬虫類研究所の人。凄い研究所があるんだ。

ここには多くのPOPが立っている。
よこはま動物園の園長さんや、上野動物園の前園長さん、山階鳥類研究所の人などのPOP。

これはWWF(世界自然保護基金)の佐久間さんという方のPOP。

中央上は、よこはま動物園の園長・村田さんのPOP。
下は、先ほども出てきた肉食爬虫類研究所の富田さんのPOP。

山階鳥類研究所の人、エコ・ネットワークの人、山渓の人、ンッ、偕成社の人がいる。
偕成社、絵本や児童書の出版社であったはず。何十年も前、子供が小さい頃、「はらぺこあおむし」なんていう横長の絵本があったことを思い出す。
久木亮一、良書の出版社同士として、付き合いがあるのかもしれない。
池袋ジュンク堂での「どうぶつ社 さよならフェア」、全てではないが、あらかたのPOPは撮ったのではないかと思う。
今日来たメールの中に、久木亮一からのものがあった。
昨日は、来てくれてありがとさん、というメール。追伸にこう書いてある。
<記録に残してくれてありがとう>、と。
”記録に残す”って、私のこのブログのことである。私、そう言われれば乗っちゃう方である。”記録、完全に残さなきゃ”、と思った。
で、どうぶつ社の軌跡の完全な記録とするため、あと一回、明日も続ける。