東博庭園、 この秋。

10月下旬から始まった東博秋の庭園解放、11月初めに行ったら木々は青々。で、11月終りに、また行った。


東博の庭園に入り、少し進んだところ。
11月初め、紅葉にはほど遠い。

11月終り、春草廬への小道にはりだした枝々、今だしのキライはあるが色づいている。
春草廬、元はと言えば、江戸期、淀川の改修工事の際に建てられた休憩所。後年、風情があるその姿、数多の数寄者たちを魅了した。原三渓、松永耳庵の手を経て東博へと辿りついた。

11月初め。
緑は緑で美しい。

11月終り。
この場所の紅と緑のコントラスト、何ともいえない。何故か、いつも、コローを思う。

11月初め。
本館と平成館との繋ぎ部分のガラス窓に映る枝々。グリーンの変容、それはそれで美しい。

11月終り。
同じガラス窓に映る枝々は、今ひとつではあるが、黄葉、紅葉の度を進めている。

ススキもあった。
秋である。

本館の裏から池を挟んだ向うを見る。
小堀遠州が京都伏見の六地蔵に建てた茶室・転合庵が、目に入る。
満足のいく錦繍には、1週間ばかり早い。しかし、転合庵の周りの景色、秋色であった。


今日の朝日新聞の読書面に、嬉しい記事が載っている。
1年前に廃業した「どうぶつ社」の刊行本の一部が、「復刻どうぶつ社」として丸善出版から復刊された、と記されている。
40年ばかりに亘り「どうぶつ社」をやってきた久木亮一の「本を出したときの熱気を思い出します」、という言葉も紹介されている。
久木亮一とのつき合いは、大学へ入った時以来であるから、もう半世紀以上。ちょくちょくケンカをしながら、50年以上。
「志の出版」を続けてきた久木、朝日に認められること、とても嬉しい。
久木亮一、ひと足早いお年玉をもらったな。