草間彌生。

時には、NHKもいいことをやってくれる。夜8時半から11時半まで、太っ腹にも、3時間ぶっ通しで草間彌生を取りあげた。
草間彌生については、一昨年、草間が文化功労者に選ばれた時にも、「祝 KUSAMA」として記したことがある。私が持つチープな草間グッズの写真も載せた憶えがある。
今、男女を問わず、世界で勝負できる現代美術のアーチィストの双壁は、草間彌生と小野洋子。その草間だ。

草間彌生の疾走だ。世界が私を待っている、とも言っている。草間彌生、私は、ピカソやウォーホルを超える、と言っている。

私は、天才、とも言っている。
自らが天才だと言う人、そのすべてが天才ではない。しかし、自ら天才だと言わない人に、天才はいない。ピカソしかり、ダリしかり、出口王仁三郎しかり。それ故、草間彌生も、天才に限りなく近い、と言える。

草間彌生、こうして絵を描いている。

その絵のタイトルは、こう。

こういう絵も。

その一部を拡大すれば、こう。

これも。
草間彌生、2009年半ばから2010年末まで、1年半に渉って、100点の絵を描いていた。
実は、今年の5月から来年にかけ、世界の名だたる現代美術館で、草間彌生の巡回展が催されている。
マドリッドのソフィア王妃芸術センター、パリのポンピドゥー・センター、ロンドンのテート・モダン、そして、ニューヨークのホイットニー・ミュージアム。コンテンポラリーアートの凄い美術館ばかり。
草間彌生、そのための作品を1年半に渉り、100点描いた。

これも。

その完成作品。
これが、100点目となる作品だ。銀色の地に、黒い絵の具で描かれている。

草間彌生、82歳になる。永年、精神病院に住んでいる。
ほぼ毎日、病院から近くのアトリエまで、スタッフの女性が車椅子を押してくる。

アトリエで絵を描く草間、時には、こういう顔になる。
私は、草間彌生だ。ピカソやウォーホルを超える天才なんだ、という顔に。
草間のこと、暫らく続ける。