草間彌生 わが永遠の魂。

10日ほど前のNHKにオノ・ヨーコが出ていた。
暫らく前から身体の具合が悪いという報道があったが、そんなことはない感じを受けた。息子のショーン・レノンとは、お互いに子離れできない、親離れできない、という感じが伝わってくるが、これはこれでいいんじゃないのって改めて思った。40を超えての子であるし、父親を早くに亡くしたのだから。
1933年生まれのオノ・ヨーコ、84歳である。それなりに歳は取ったが、まあ元気で安心した。
ところで、以前にも記した憶えがあるが、世界に知られる現代日本を代表するアーティストはこのオノ・ヨーコと草間彌生の二人である。これに異を唱える人などはいないであろう。この二人が世界に誇る日本現代アートのビッグツー、双璧である。
草間彌生は1929年生まれ、88歳である。
ずーっと精神科の病院の中に住み、そこから毎日車いすでアトリエへ通っているのだから、元気とは言えないのかもしれないが、まあ元気といえば元気である。ともかくご本人は意気軒高、どんどんイメージが湧き出てくる、と言っているのだから。
何十年にも及ぶ草間ファンである私、近年の草間彌生にペインティング・マシンになっちゃってるんじゃないかなー、と思わないではないんだが、それも草間彌生がよしとするなら、まあそれでいいか、とも考える。
何しろ、私を含め多くの凡庸な人間とは別種の人間なんだから。やることなすこと、すべてマルってことである。
草間彌生展、この春先から夏前にかけ乃木坂の国立新美術館で開かれた。

地下鉄を乃木坂で降り地上へ。国立新美術館への通路にはこのポスター。

国立新美術館へ入るとこのポスター。
草間彌生の「わが永遠の魂」とミュシャの「スラブ叙事詩」。贅沢この上ない。その場にいきあえた幸せを噛みしめる。

チケット売り場の横、館外に大きな黄色いカボチャがある。

去年、直島で見た黄色いカボチャよりひと回り大きい。

オブリタレーション・ルーム。幾つかのシールをもらい、貼りつける。
いわば草間彌生とのインスタレーションでもあり、草間彌生になり代わりという意味合いもある。
私が行ったのは5月の連休明けのウィークデー、会期末も近く部屋の内部、すべてシールで埋めつくされていた。
その上から私も貼った。

ボクのホッペに貼っているパワフルなお母さんもいる。

これには驚いた。
ミュージアムショップで草間彌生グッツを買う人の列である。グッズを買うのに長時間並んでいる。今では何も買わない私、ビックリした。

やっと会場へ入る。

草間彌生展、52万人を超える人が押し寄せたそうだ。
ウィークデーでこの状況。

ここは撮影が許されている。
ただし、許されているのはケイタイとスマホだけ。デジカメは許されていない。その理由はよく分からない。
が、それまではデジカメで写真を撮っていた私、これはマズいとスマホを買った。アップルの最新機種であるi−phone7を。

そのi−phone7で撮る。
草間彌生≪わが永遠の魂≫を。

ずーっと。
130点。

そのあちこち。







「わが永遠の魂」。


絵を描いている親子もいる。


「わが永遠の魂」に戻る。


館外のインスタレーション。

木に水玉。

会場外ではビデオが流れる。
草間彌生の来し方、このような。









国立新美術館を出る頃には暗くなっていた。
皆さん、黄色いカボチャをスマホで撮っている。

六本木ヒルズも低く思える。
前面に構える大きな黄色いカボチャの引き立て役となっては。