草間彌生(続き×4)。

NHKの特番、そう言えば、途中で少し休憩があった。3時間だもの。

バックは、直島。よく知られた突堤の先のカボチャ。

草間彌生と関わりのある、3人の人との対談が流れた。
ひとりは、鈴木京香。
草間の作品を2点持っている、という。詩集も読んでいる、と。草間のファンであるそうだ。余計なことだが、京香なる美女、斜め後ろから見ても色香が漂う。
草間、歌を歌う。作詞作曲は、もちろん、草間自身。鈴木京香、驚いていた。草間が、作曲までしていたことに。

何日か前、草間が多くの小説を書いていることは記したが、『マンハッタン自殺未遂常習犯』は、草間の処女作。
”表現”及び”草間の表現”について、角川文庫の同書の巻末に、瀧口修造がこう書いている。
<表現とは、所詮、内部からこの世界に投げ出されたもの、個体から出て、この世界に存在を主張するもの。草間彌生の表現はどのような存在の理由をもつにしろ、客体として存在する理由をもつ。それが必ずしも世の幸福を意味するものではないにしても>、と。
瀧口修造に言われると、よく解かる。

二人目は、奈良美智。
カボチャや犬などの草間作品が並ぶ中で、二人は話す。
「あなたの名前は、よく聞く。凄い」、と草間。今や、”世界の奈良”となった奈良美智、恐縮至極。大先輩の草間に対し、リスペクトの意をこめた言葉を選びつつ話す。

最後の相手は、荒木経惟。
アラーキー、80年代から、草間のことをずっと撮っていたそうだ。被写体として。

このように。多くの草間の顔を。この時にも、カメラを向けていた。

長いNHKの草間の特番、この映像で終わった。
アレレレレ、草間、お菓子を止められているらしい、気の毒に。何てことをするのだ、草間のスタッフは。お菓子ぐらい食べさせてやれ。
草間は、やる気だ。気力は漲っている。バンバン描くつもりでいる。草間の好きなお菓子ぐらい、食べさせてやってもらいたい。
そうでなければ、毎日、スタッフの押す車椅子に乗って、住まいである精神病院からアトリエへ行き、「これ、いいね。これ、いいね」と言いながら、絵を描き続ける草間彌生、ただのペインティングマシーンとなってしまうじゃないか。