ご紹介。

今朝起きて(と言っても、私の日常、世間さまとは少しズレているが)、メールを見ると、Hさんからのものがあった。
Hさんの知り合いの打越さんという方の活動が、20日のNHKで放映されるので見てくれ、というもの。
Hさん、一昨日のブログに出てきた、大酒飲みで草木のことに詳しいHや、美術評論家のHとは別人である。2年半ほど前、偶然、カトマンドゥの食堂で知り合った人。私の知り合いの中では、一番の国際人。
Hさんのメールに添付されていた打越さんのメールを開くと、打越さん、岩手の歯医者さん。大震災以来、個人の資格で、ボランティア活動をしているようだ。
打越さんのメールには、どのような意図で、どのような所へ、どのような支援方法で、といった活動報告が書かれている。その活動の様子が、20日朝のNHK・「おはよう日本」(7時〜7時45分)で放映される、という。被災地の今、できるだけ知ってもらいたいため、このメールを拡散してもらえればありがたい、ということが記されている。
私は、大震災のすぐ後、古い友人のH(大酒飲みで草木に詳しい方)の依頼で、山岳ガイドの方の「低体温症対策」のメールを、ブログで紹介したことがある。被災者の皆さんに、役立つメールだ、と思い。Hのこと、その時には、山歩きをしているH、と書いたかもしれない。このH、四六時中、山へ行っているから、植物のことにヤケ詳しいんだ。
それはともあれ、打越さんのボランティア活動、大車輪で打ちこんでおられる。頭が下がる。で、「拡散を」、という打越さん、及び、Hさんの意を汲み、ここに紹介することにした。
まず、今朝のHさんのメールをコピーする。

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被災地より

 小生が以前岩手県遠野町で、プロジェクトを支えている打越さんという方に、無理無理お願いに伺った事があります。

 もし、時間が許せば、氏の活動状況をNHKの番組で見てください。

 現在小生はオランダにきており、当地でも友人から日本の震災にお見舞いの事を聞き、また沢山の支援イベントをしていただいているいう話を聞きいたく感激しております。
                           蛭田

注意:元のメール本文を添付ファイルとして転送します。
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Hさんのメール中、”今オランダにいる”、と記されているのは、1年半ほど前に亡くなったHさんの奥さんがオランダ人で、その後も、時々オランダに行っているからだ。
実は、Hさんも、つい先日まで、被災地へは何度もボランティア活動に行っている。
ひと月ほど前には、こういうメールが来た。
「災害問題の深部」と題されて、台湾、韓国の友人へ、と記されていた。それが、どういうわけか私のところにも送られてきた。そのレポートには、こういうことが書いてあった。
3度目となる岩手県山田町でのボランティア活動を終え、一昨日、帰宅しました。新しく知り得た内部情報をご報告します、とし、
この国の政府、新聞、テレビメディア報道の貧困さを、嘆き、支援物資に政府のサポートがない、しかも、地方の町役場は、地域住民に早く自立しろと、支援物資の供給を止めようとしている、と怒る。
続いて、三陸という地は、今まで人の出入りが少なく、一部の実力者が全てを牛耳っている。伝統という差別がある。例えば、物資の配給も公平ではない。小生は、何とかこの弱者の力になろうとしたが、システムと闘うことの難しさを思い知らされた。
自分の生活もあり、今回の活動で一区切りをとも考えていたが、こういう状態では、まだまだ手を引くことはできない。
台湾や韓国の皆さんからは、多くの支援をいただいている。感謝する。しかし、皆さまは、日本のこのようなことを、どのように思われるでありましょう。皆さまの、ご意見を賜りたく思います。
ひと月ほど前、Hさんから来たレポートメール、概略、このようなことが書かれていた。
実は、Hさん、長くアメリカで暮らしていた。欧米ばかりじゃなく、アジアの国にも多く行っており、アジアに知り合いも多い。今回の大震災では、特に台湾と韓国からは、多くの義捐金が寄せられた。だから、ボランティア活動へ行くたびに、そのレポートを送っていたもの、と考えられる。
その第3便が、私のところにも送られてきたものと思われて、私も何らかの考えを返事しなければ、と思った。しかし、現場で活動した者でなければ解からぬ、Hさんの気合いの入ったレポートに、つい気押されて、何と書けば、と思いながら、日のみが過ぎていった。申しわけないな、と思いながら、今更返事を出すのも、とついに返事しないままになってしまった。
私のブログ、続けてお読みいただいている方には、お解かりのことだとは思うが、震災後半月ほど経ってからは、大震災のことにあまり触れなくなった。1か月目とか、四十九日・満中陰の日であるとか、3か月目の日であるとか、といった日以外は。
だから、毎日ノー天気な、愚にもつかぬことを書いている。
幾つかの理由がある。
大震災後の、政府や東電の対応の拙さはある。しかし、あらゆるメディアが、それをあげつらってばかりいることに腹を立てた。特に、朝日の素粒子には我慢がならない。お前、毎日アラばかり並べ立てて、それでいいのか。建設的なことは何もないのか、と。メディアすべてが、正義の味方みたいになっていることに、イヤケがさした。
阪神大震災の時には今ごろは、というのにも腹が立った。阪神大震災は、大阪の西部も幾らかは被害を受けたが、あらかたは神戸。地域が限られていた。隣りの大阪から、どっとボランティアが入った。大阪から神戸まで、歩いても行ける。多くの人が、歩いたり、自転車に乗ってボランティアに入った。それとは較べようもなく広い、また、辺鄙な東北とは、まったく話が違う。
原発というもの、リスクが伴っていることが解かっているのに、だまされた、という声には、哀しさを感じた。それより、だから再生可能な自然エネルギーだ、という声が急に出てきたのにも、違和感を抱いた。日本は、チッポケな山国であることを知っているのか、と。
太陽光はまだしも、風力には向かない。しかし、日本の国土は小さいが海に囲まれている。そこに、活路はある。自然エネルギーに関しては、私の考えもやや変わってきているが、ここでは措く。
東北や北関東の野菜は買わない、食わない、という風評被害にも、腹が立つ以前に、虚しさを覚えた。
そのような諸々のことで、私は、正義の味方には、与しない、と決めた。かといってボランティアもできない私、さしあたり9月まで、毎月ささやかではあるが、郵便局へ行って毎月の務めを果たそう、と決めた。だから、文句は言わない。正義の味方になどならない、と。
しかし、気合いを入れてボランティア活動をやっている人は凄い。立派な人たちだ。頭が下がる。
Hさんのメールに添付されていた、「拡散を」と記されている、打越さんのメールをコピーして貼りつける。

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三陸支援活動ではいつもお世話になりましてありがとうございます。
さて、6月20日(月)NHK総合「NHKニュース おはよう日本」で、僕の支援活動の様子が放映されることになりましたのでお知らせします。午前7時00分から45分の間の予定です。

みなさんから預けていただいた支援物資が被災地へ届けられるまでの一部始終をご覧いただけると思います。

ご支援いただいている方々や知人の方々に拡散していただけたら有り難いです。

http://www.nhk.or.jp/ohayou/


みなさんのご厚意に心から感謝します。

                                                                                          • -

打越 岳 Gaku Uchikoshi
E-Mail : uchikoshi@mac.com
Mobile : 090-6620-2239
支援活動(プロジェクトNext)
http://ow.ly/4Wbld

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打越さん、「プロジェクトNext」という名で支援活動を行っている。
20日(月)朝7時、ご都合のつくお方は、現場の様子、是非ご覧ください。
そう言えば、今日は、大震災後、100日目。