オールジャパン。

一夜明けると、東北沿岸部の惨状次々と明らかになる。

これはどこであったか。東北地方のあちこち、こういう状況にあるところが多い。

津波が襲う昨日の八戸。

南三陸町。

宮古。

釜石を襲った津波の映像は、ひときわ凄かった。黒煙をあげ町を飲みこんでいった。
陸前高田では、町の過半、5000軒の人家が水没した、という。
人的損害、阪神淡路大震災ほどではないだろう。しかし、今メディアが報じている1000人とか1500人とかというものでは、とてもすまない、と思われる。阪神淡路大震災で大きな被害を受けた神戸は、潜在力のある都市である。それに較べ、東北地方のあちこちの町、神戸のような力を持たない。
起こったことは仕方がない。しかし、今後は、全国民、オールジャパンの力が必要だ。
第二次世界大戦時、戦時内閣を率いた時のイギリス首相・チャーチルは、挙国一致内閣で英国を守った。チャーチルの如き指導力を菅直人に求めることは、無理な話である。しかし、無理な話ではあるが、菅直人、それをやらねばならない。国難を克服する、挙国一致体制を作らねばならない。野党も、細かいことは言わないことが肝要になる。
それと並行し、私たち国民は、それぞれの場で、支援することが求められる。オールジャパンで戦う必要がある。国難に立ち向かい、東北を復興するために。
私は今、引退した一個人であることを残念に思っている。阪神淡路大震災の時には、従業員100人足らずの中小企業の舵取りをしていた。組織としての支援策を幾つかとった。大企業に較べれば、さほどのものではなかったが。しかし、小なりといえど、組織としての支援策は、個人でのそれとは別種の策となる。
しかし、個人の力も、全国民を合わせれば1億となる。オールジャパンの力、ワールドカップの時ばかりではない。

夕方、こういう映像が流された。
朝撮った映像にあった建物が、4時半ごろに撮った映像ではなくなっている。

東電、福島第一原発の1号炉。コンクリートの外壁が吹き飛び、鉄骨がむき出しになっている。
今の地震、単なる天変地異を超え、こういう問題もあるのだな、と改めて思い知らされる。

官房長官の枝野幸男、記者会見でこう語る。
水素と酸素があわさり爆発が起きたが、今、こういう処置をとっている、と。
原発の炉心溶融ではある。しかし、大きな放射能漏れにはなっていない、と。


原発の半径3キロ、次いで10キロ、更には20キロの住民には、避難指示が出た。その後、こういう人もいることが解かった。大した被爆ではないようだが。
原子力安全・保安院というところの人が、何度か会見をしていた。しかし、彼らの話すこと、何とも頼りないものであった。学者なのか、技術者なのか、あるいは、マネジメントの人間なのかは解からぬが。頼りないこと、この上ない。
IAEA(国際原子力機関)は、「日本の要請があれば、いかなる種類の技術的援助もする用意がある」、と言っている。日本の原子力技術、そのグレードは高い、と思っていたが、こんなに頼りないものならば、IAEAに支援を求めることがいい。

夜になっても、こういう映像が時々出てくる。
NHKの今の看板アナである青山さんが話しているのは、新潟を震源とする地震情報。東北大震災の余震とは異なる地震も、時々発生している。新潟では、震度5、私のところでは、2か3であった。この程度の揺れ、もう当たり前になった。
何しろ、一日中、揺れている。