力不足ではあるが。

惜敗、という向きもあろう。しかし、やはり力がたりない。
オウンゴールじゃないか、という意見もあろうが、そうではない。
特に後半38分のオウンゴールは、中澤の足に当たらなくてもゴールポストは捉えていた。1本目、後半27分の闘莉王のオウンゴールにしても、闘莉王が飛びこまなければ、ゴール前につめていたイングランドの選手に蹴りこまれる恐れは多分にあった。
ワールドカップ前のテストマッチ、対イングランド戦、後半は力の差が出た。押されていた。前半はよく闘ったが。前半7分、コーナーキックからの闘莉王の先制弾で。遠藤のグラウンダーのコーナーキック、イングランドは予測していなかったように見えた。
それにしても、FIFAランク8位のイングランド、ワールドカップ前の最後のテストマッチに、よくぞ日本との試合を組んでくれた。ルーニーやランパードも先発させてくれたし、ジェラードも途中投入した。ワールドカップ前の最後の軽い調整、という思いもあったのかもしれないが、日本が先制した後は、やや慌てた。だが、最後は実力通りとなった。
初めて見たゴールキーパーの川島、ファインセーブを連発した。後半8分、ランパードのペナルティーキックも右に飛び、はじいて防いだ。これもランパードの放った無回転のミドルシュートを、凄い跳躍で防いでもいた。今まで知らなかったが、川島、なかなかやるじゃないか、と思った。
日本にとってのワールドカップ前の最後のテストマッチ、対コートジボアール戦のゴールポストは、おそらく楢崎が護ることになるだろう。しかし、その結果次第では、ワールドカップ本戦のゴールは、川島が護ることになるのかもしれない。今日の川島、それほどの活躍をした。
日本代表、まだまだ力不足である。しかし、今日のゲームでは、今までに較べ、シュートの数は多かったように思う。岡崎、本田、森本、積極的にシュートを打っていた。これはよかった。
私は、今までの日本代表イレブンの、中盤でのパス回しに不満を持っていた。アルゼンチンのような技量は持っていないのだから、中盤で細かいパス回しなどするな、もっとシュートを打て、と思っていた。今日のゲームは実力差で負けたが、私の思うような面も見られ、嬉しかった。
長友、本田、岡崎、森本、このような20代前半の若い力を見ることができたのも、楽しかった。スポーツの世界、盛りは短い。いつまでも、俊輔ではない、中澤頼みでもない。