明日の一番だな。

把瑠都は、今日も勝った。白鵬と並んで10連勝だ。優勝争いの先頭をいく。
明日は、その白鵬と当たる。
協会の審判部は、大関昇進ラインを13勝、と高いハードルを設けているようだが、明日白鵬に勝つと、たとえ12勝でも、大関に上げるのではないか。それでも、大関昇進の基準である、3場所通算33勝に達しているのだから。その前の二場所も二桁の勝ち星、12勝、11勝をあげているのだし。
問題は、明日の一番だ。白鵬とは、これまで12戦して1勝11敗。先場所初めて勝ったのみ。何が何でも、明日の一番には勝たなくてはならない。明日勝てば、大関昇進、ほぼ決まり、となるだろう。その後、連敗を重ねるとは、思われないから。
それにしても、身体が大きく、力も抜群に強いのだが、モンゴル勢に較べ、相撲を覚えきっていない、と私は、ズッと思ってきた。その把瑠都がこうなるとは、今もって不思議だ。
たしかに、以前のような脆さは、消えた。相手の変化にも、対応できている。だからこその、10連勝なのだが、他の力士の不甲斐なさの方に、思いが及ぶ。稀勢の里や豊ノ島、豪栄道、といった連中の。
今、それは措くとして、把瑠都にとっては、明日の一番、対白鵬戦だ。
把瑠都の相撲人生を左右する、大一番となるだろう。