座イス・コーヒー。

晴れ。
「カウチ・ポテト」という、怠惰な人を、やや揶揄する、あるいは、自笑する言葉があるが、私のところでは、カウチはないし、ポテトチップスも食べないので、「座イス・コーヒー」である。
まず、「福岡国際マラソン」。
昼過ぎ、テレビを見ると、先頭集団は、もう20キロ近くを走っていたが、既に日本選手はいなかった。先頭集団8人、黒人選手が7人に白人選手が1人。中の2人はペースメーカーだと解かったが、途中タイムもいい。エチオピアとケニアの選手を中心とする、高速レースとなっている。
案の定、エチオピアのツェガエ・ケベデという選手が、優勝。タイムは、2時間5分18秒。国内初の5分台だという。
2位もエチオピアの選手、3位は黒人選手の中、ただ一人ついて行ったウクライナの選手だったが、4位もエチオピア、5位にケニアの選手だったか。
エチオピアには、ハイレ・ゲブレセラシェという、エチオピア最後の皇帝とよく似た名前の選手がいる。その為もあってか、彼は、長距離の皇帝、と言われているが、エチオピアには、皇帝以外にも、普通の王様クラスのランナーは、いっぱいいるんだ。
それよりも、解説の瀬古利彦が、ちょっと気になることを言っていた。「今日のレース、高速レースになることを予測して、回避した国内選手がいたことが、残念だ」、というようなことを言っていた。
高速レースになったら太刀打ちできないから、初めから出ない一流選手がいたようなんだ。これじゃダメだ。今のマラソン、高速レースは当たり前。それに勝ちぬかなきゃ、ホントに勝負にならない。現状、その程度の実力、ということだろうが、これは、陸連の問題だ。
円谷や瀬古、宗兄弟がいた頃は、こんなじゃなかった。
「座イス・コーヒー」、次は、関東大学ラグビーの「早明戦」。
早慶戦もあるし、対抗戦グループではないが、この後の大学選手権では、最後に必ずあたる関東学院戦もあるが、何といっても力が入るのは、早明戦だ。
早稲田ゴール前の、明治ボールの5メートルスクラムの攻防、重量フォワードの明治がグイグイ押すが、軽量フォワードの早稲田、耐えに耐えトライを許さず、という場面ほど興奮することはない。
しかし、このところの明治、かっての元気がない。そこで、今年から吉田義人が監督になった。明治黄金期の名選手、俊足のウイングだった。サクラのエンブレムの全日本のウイングとしても活躍した吉田だ。
だが、対抗戦、ここまで3勝3敗、強いが脆い。しかし、早明戦となると、気合いが入る。前半、2トライ2ゴールで、14:3で明治リードで折り返した。が、早稲田の底力が勝った。早稲田は、後半逆転、16:14で勝った。
早稲田のラグビー部を建て直した男としては、清宮克幸が知られているが、清宮の後を継ぎ、2006年から監督を務めている中竹竜二は、すごい監督だな、と私は思っている。現役時代は、スタープレイヤーでなかったはずで、印象にないのだが。
実は、今日の早稲田のフィフティーン、中心選手をケガで欠き、また、ゲーム中にも負傷交代を出し、万全の態勢ではなかった。それでも、ハーフタイム時の中竹は、選手が修正、やってくれる、とこともなげに言っていた。その通りになった。
中竹が、今年掲げているモットーは、「Explosion(爆発)」という言葉。昔のようなスター選手はいないが、早稲田ラグビー、やはり、興奮させてくれる。
「座イス・コーヒー」の最後は、ゴルフ。
石川遼が、ツアー参戦2年目で最年少賞金王になったが、今日の最終戦では、丸山茂樹が、勝った。10年ぶりの日本での勝利。マルちゃん、涙の勝利会見をしていた。
2000年から米国ツアーに参戦し、3勝は挙げたが、去年はついにシード落ち、今年からまた、日本に帰ってきた。石川遼など若いプレーヤーの前に立ちはだかる選手になりたい、と言っていた。嬉しい、と。40になった丸山、その涙、よく解かる。
以上、今日の「カウチ・ポテト」ならぬ、私の「座イス・コーヒー」。