実態経済。

晴れ、薄曇り。
夕刻、京王プラザで以前私が大変お世話になった方に会う。中堅企業のオーナー経営者。
新宿へ2日続けて出るのも久しぶりだが、この方に会うのも半年ぶり。美味ご馳走になりながら、現実の経済活動の場から離れて長く、隠棲生活を送る私には掴めぬ日本の実態経済の状況、さまざま教わる。そして、考える。
サブプライム問題に端を発し、昨秋のリーマン破綻で決定的になった世界経済の後退、低迷、その元凶は、多くの判断ミスを繰り返したブッシュ政権の中でも、最大の判断ミス(あまりにも過度な放任経済政策として)だと私は考えているが、その根は深く、おいそれと回復するものではない。
4半期毎に発表されている直近7月の日銀短観では、「景況感、2年半ぶり改善、大企業製造業10ポイント上昇」となっているが、それは大企業においてのこと、中小、中堅企業の実感とはほど遠い。
また、政府発表の直近8月の月例経済報告では、「このところ持ち直しの動きがみられる」と上方修正をしてきた景気の基調判断を、4か月ぶりに据え置く方向になる模様。
なにしろ、7月31日に総務省が発表した6月の完全失業率は5.4%(アメリカの10%近い数値と較べれば、ましとはいえるが)、前月から0.2ポイント悪化、2003年4月の過去最悪の5.5%に迫っているし、有効求人倍率は0.43倍、2か月連続で過去最低。「日本経済の先行き、不透明感を強める」としているのだから。
ブッシュの罪、判断ミス、いや、ブッシュばかりでなくブッシュ政権の経済閣僚、さらに、FRBの前議長・グリーンスパンも含めて、彼らの判断ミスの影響は、計り知れないほど大きい、と改めて思う。
10時すぎ、会った時にはいつもお心づかいで手配してくださる車で帰る途中の首都高速は、渋滞がひどかった。顔なじみの運転手さんがいうことには、「明日からお盆休み9連休というところもあり、高速どこまで行っても千円の影響もあり、今日は混んでいます」とのこと。9連休が景気が良くての9連休ならいいが、仕事がなくての9連休企業もあるだろう、と考える。
帰宅後ニュースを見ると、今日の日経平均株価の終値10412円、年初来高値更新とのこと。しかし、1年前の日経平均株価は14000円だったんだ。さらに、2年前の日経平均株価は17000円だったんだ。いかに落ち込みがひどいか、よく解る。