ずいぶん気を遣ってんな。

歴代最長の安倍内閣が今日辞職し、菅内閣ができた。
菅義偉、今日も「秋田の農家の長男・・・」と言っている。地盤も看板も鞄もないところから這いあがっていった、ということを印象づけている模様。しかし、自らとは真逆な地盤、看板、鞄を持って生まれた連中を多く閣内に取りいれた。
自らが秘書を務めた小此木彦三郎の息子の小此木八郎、師と仰いだ梶山静六の息子である梶山弘志、安倍晋三の弟の岸信夫、菅義偉、ずいぶん気を遣ってんだ。
他にも多くの地盤、看板、鞄を持って生まれた男を大臣とした。田村元の後を継いだ田村憲久、麻生太郎など麻生太賀吉の息子だが、それ以上に吉田茂の孫、小泉進次郎は小泉純一郎の息子でじいさんは小泉純也、河野太郎は河野洋平の息子で河野一郎の孫。
中でもヤなのは、加藤六月の娘婿の加藤勝信。地盤、看板、鞄を引き継ぐために加藤六月の娘と結婚したようなもの。加藤六月の長女と結婚するつもりであったが、長女がイヤだと言ったので次女と結婚したらしい。そんなことがあるのかと思うが、あるらしい。
菅義偉、その加藤勝信を官房長官に持ってきた。
実は、そうならなきゃいいな、と思っていたのだが、そうなってしまった。
菅義偉、熟慮を重ね、あちこちずいぶん気を遣って組閣したらしい。20人の閣僚の内、3割以上は地盤、看板、鞄を持って生まれてきた連中。ご苦労さまなことである。


隠棲者の私には、菅義偉が言う「Go To」がどうとか、縦割りがどうとか、携帯の料金がどうとか、というようなことはどうでもいいこと、些細なことのように思える。今までにも記したように、私は菅義偉が好きじゃない。
私の従妹にJという女がいる。昔、立命館で暴れていたらしい。70を超えているが、今もってバリバリの反体制派。時折りメールを交わしている。
先日、<トランプや習近平はもちろんのこと、最近では菅義偉と香港の行政長官・林鄭月娥、このふたりが嫌いで嫌いで仕方ない。>とメールしたら、今日、それに首肯した後、<他に嫌いな人をいろいろ考えましたが、どういうわけか、この2人に匹敵する嫌な人を思い浮かべることはできませんでした。>、と記されたメールが返って来た。
そうだよな。
が、NHKはじめ電波媒体は菅政権の船出をヨイショ、下支えしている。菅義偉その人をも。
まあ、それは常のこと。体制には何気なさげに組みしろ、これが鉄則であろうから。NHKの政治記者など、ほぼすべてにそれが透けて見える。
それはそれでいいとして・・・
トランプや習近平、プーチン、文在寅や金正恩、さらにはメルケルやマクロン、ジョンソンたちとどうわたりあっていくか、さしあたりは年末のG7だな。


オッとひとつ、忘れるところであった。菅義偉の組閣で。
平沢勝栄が入閣した。初入閣だそうだ。
平沢勝栄の政治信条は知らない。どうでもいい。学生時代、安倍晋三の家庭教師をし、75歳になった平沢勝栄の初入閣、ただどこかホッとする。