ティア2。

ラグビーW杯グループA、ロシア、アイルランド、最後にはスコットランドに勝ち決勝ラウンドへ歩を進めたのであるが、第3戦目のサモア戦を忘れているワケではない。
ラグビーの世界、暫らく前にも記したが、ヨーロッパのイングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランド、それにフランスとイタリアの6か国(シックスネーションズ)と南半球のニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ、アルゼンチンの4か国、都合10か国が厳然たるトップ10となっている。いわばラグビーの伝統国であり、それ以外の国とは明らかな力量差がある。ティア(tier)1である。まあ、第1階層。
日本は今回のグループリーグでティア1のアイルランドとスコットランドを破っているが、たった1回ぐらい勝っても格下であるのに変わりはない。W杯の間は毎試合の後改められる世界ランクでは、日本は現在7位となっているが、それとティアとは別物である。日本はティア2の国である。
ティア2にはジョージア、日本、ロシア、アメリカ、それにフィジー、サモア、トンガといったポリネシアの国々も含めた13か国が区分けされている。それ以外の国はティア3、W杯に出るだけの力を持っていない国ということになる。
サモア、人口20万ばかりの小さな島国である。日本の600分の1ばかりの人口しかいない。が、英連邦の国である。ラグビー、強いはずだ。今回は日本がティア1のアイルランドに勝ったからサモアごときはという空気があったが、とんでもない。似たような力量と言っていい。
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ポリネシアの国々、それぞれに戦いの前の儀式・ウォークライを行なう。
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サモアのウォークライは、シヴァ・タウ。
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相手を威嚇する。
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ゲーム始まる。
すぐに田村優のPGで日本が先制する。
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フォワードの重量、日本は860kg、対するサモアは893kg。1人平均、111.6kg、重量フォワードである。
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30分、ラファエレがトライ。ラファエレ、サモア出身である。
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前半終了。
スコアは、16対9で日本リード。
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後半13分、日本はモールを押しこむ。重量に優るサモアをぐいぐいと押しこむ。
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トライ。
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グランディングに持っていったのはナンバー8の姫野。パワープレイの姫野。
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後半24分、俊足・福岡トライ。
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ホーンは鳴っている。あと1プレイでノーサイド。サモアゴール前の攻防。
日本はあとひとつトライを取れば4トライとなり、ボーナスポイントを獲得できる。このボーナスポイントの1ポイントが決勝ラウンドへの道を大きく左右する。
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松島幸太朗が飛びこみトライを挙げた。
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コンバージョンも決まり、終わってみれば38対19。スタンドは沸く。
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グループリーグA、日本はトップ。
この後、スコットランドにも勝ちグループリーグAをトップ通過した。正直言って、驚いた。


来年の東京オリンピック、マラソンと競歩は札幌でということになるようだ。
カタールのドーハでの世界陸上の有り様から見て、IOC会長・バッハが決めたらしい。
先週末、組織委員会会長の森喜郎のところへ連絡が入り、森は安倍晋三、さらにはオリンピック担当相の橋本聖子や札幌の市長にも諮っていたらしい。しかし、東京都知事の小池百合子には最後の最後まで伝えなかったそうだ。小池百合子だけが蚊帳の外に置かれた。
小池百合子、はらわたが煮えくり返った。「涼しいところでというなら北方領土でやればいい。安倍総理も森会長もプーチンさんと親しいんだから」、と。これには森喜郎ばかりでなく、ロシア大使館やモスクワからも「何をおっしゃる」という反応があった。
小池百合子という女、時折り我を忘れることがある。丁度2年前の衆院選の時もそうであった。「排除します」の一言で小池百合子の目論みは崩れ去った。
それはそれとし、8月の東京は暑い。マラソンと競歩ばかりじゃなく、ビーチバレーや野球、テニス、その他多くの競技がそれに引っかかるのではないか。
恐らく、東京オリンピックとは言いながらあちこちに分散したオリンピックになるのであろう。小池百合子の腹の虫は治まらないであろうが、まあそうシャカリキにならず、それでもいいんじゃないか。