キックパスとオフロードパス。

最新の世界のラグビー、これほどキックが多用されるとは思わなかった。
ラグビーというもの、フォワードが押しあいボールをバックスへ廻す。ボールを前へ投げてはいけないゲームである。バックスはパスをつなぎゲインをはかる。パントキックを蹴ることはある。また、陣地を回復するためにサイドへ蹴りだすことはある。しかし、ゲイン、前進するにはパス回しであった。それをタックルで止める。ここにラグビーの醍醐味があった。
しかし今の世界のラグビー、キックパスが多く見られる。狙いすましたキックパス、成功確率が案外高い。ボールを前へ投げてはいけない。しかし、ボールを前へ蹴ることはいい。キックパスでのトライ、身体の接触がないことが多い。屈強な身体がガツンとぶつかることこそラグビーである。そう思う私は古いラグビーファンであるのか。
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繰り返し繰り返しNHK総合とBS、さらに日テレBSで再放送が流されたスコットランド戦、さらにNHKBSではウィークリー云々という番組も何度も流した。それらを織りまぜスコットランド戦のゲームを追う。
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アイルランド戦、サモア戦とゲームキャプテンをラブスカフニに譲っていたリーチ・マイケル、スコットランド戦ではゲームキャプテンに復帰する。
スコットランドのゲームキャプテンはSHのレイドロー、伝説の名手。
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日本の先発メンバー。
ブレがない。
フォワード、フロントローはフッカー堀江にジャパニーズ・マフィア稲垣、コリアとジャパンの融合が嬉しい具の両プロップ。リーチもラブスカフニも。ナンバー8には強烈な切込み、ジャッカルを連発する姫野。
SHは流、SOは田村のハーフ団。
バックスではウィングに福岡が初先発した。松島幸太朗と福岡堅樹の両ウィング、共にトライを挙げた。
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フォワード8人の体重、日本868kg、スコットランド901kg。
今の日本、この体重差でも負けない。互角に対応できる。
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前半17分、福岡堅樹が松島幸太朗へ絶妙のオフロードパス。
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松島、ゴールへ走りこみトライ。
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日本の2本目のトライは凄かった。
起点は堀江であった。そこからオフロードパスを3度重ね、最後はトゥポウから稲垣へのオフロードパスであった。
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リザーブの選手も飛びあがって喜ぶ。
稲垣、ジャパンの代表に選ばれてから7年になるが、トライは初めてと語る。
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日本の3本目のトライは福岡堅樹。後半開始早々であった。
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ジャパンのジャージー上から3人目のラファエリがグラバーキック(ゴロキック)を蹴った。これもキックパスである。
一番上、大外の福岡が走りこんでいる。
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福岡、ラファエリのゴロキックを走りこみながら片手でキャッチ、そのままゴールへ運んだ。見事という他ない。
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4本目のトライも福岡であった。
スコットランドボールをジャッカルした。ボールが宙に浮いた。それを福岡が追った。
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福岡、前のめりになりながらボールを掴んだ。
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相手ゴールポストへ向かって、福岡堅樹は駆け抜けた。
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スクラムハーフの流、フッカーの堀江、ポロップの稲垣が福岡に駆け寄る。
コンバージョンキックも決まり、28対7。日本、3トライ3ゴールのリードとなる。が、ここからスコットランドの猛攻が始まる。
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後半9分、スコットランド、日本ゴールまえに迫る。
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トライ。
さらにトライを重ね、1トライ1ゴール差に。
日本、スコットランドの猛攻に耐える。
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ノーサイド5秒前。
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よくぞ勝った。耐えた。
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「これがゴールではない」、日本のキャプテン、リーチ・マイケル、そう語る。