トランプ × 金正恩。

まさかこうなるとは思わなかった。
昨日朝、トランプが気まぐれにツイートした。「今日、G20が終わったらソウルへ行くので、少しの時間でも会わないか」、と金正恩に呼びかけた。昨日のトランプ、「たとえ2分でも」、とも言っていた。しかし、まさかなー、と思っていた。
が、まさかがそうなった。
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今日午後3時半すぎのパンムンジョム。
南北朝鮮を隔てる軍事境界線が走る場、何と言うか何とも言えない空気が漂っている。
40年近く前、この場の何キロか手前の展望台から南北の軍事境界線のあたり、非武装地帯を眺めたことがある。カタカナのパンムンジョムではなく、漢字の板門店と呼ばれていた時代であった。ソウルから板門店までの道路、いかにも戦時に備えているというものであった。
なお、韓国と日本の時差はない。韓国の3時38分は、日本でも3時38分である。
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右側の建物は、韓国側の「自由の家」。
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3時45分、そのガラスのドアが開けられ、ドナルド・トランプが出てくる。
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トランプ、軍事境界線の方へ歩く。
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軍事境界線の手前で歩を止めたトランプに向かって、金正恩が歩んでくる。
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トランプと金正恩、高さ10センチばかりのコンクリートの軍事境界線を見つめる。
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次の瞬間、トランプは軍事境界線を越える。
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その瞬間、NHKの画面にはこのようなニュース速報が流れる。
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その後の両者、また軍事境界線を越え今度は韓国側へ入る。
なお、左奥に見える建物は北朝鮮の板門閣。
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トランプ、こう語る。
右側の2人、女性はトランプの、男性は金正恩の通訳。
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金正恩は、こう語る。
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トランプは、こうも。
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そしてこうも。
2分でもいいから会いたい、と言っていたトランプは。
もちろん、段取りはついている。昨日から今日にかけ、米朝の実務担当者は懸命なすり合わせを行なってきたであろう。単なる挨拶でなく、会談の場が設けられているんだ。
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ここで文在寅が登場する。
南北朝鮮そしてアメリカのトップ3人による初顔合わせ。
周りを取り囲む人相の良くない男は、それぞれのいわゆるSP。
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トランプ、こう語る。
トランプの頭の中は、来年の大統領選がプライオリティー第1位。北朝鮮の核廃棄に向けやっているぞ、と有権者に思わせることは大事である。それは概ね成功している。アメリカのために奮闘するドナルド・トランプとのことは、金正恩という共演者を掴むことによってその効果を増大していく。
2、3日前、民主党の大統領候補者のテレビ討論をやっていたが、20人以上の候補者、ワイワイガヤガヤ足の引っ張り合い。これじゃ譬えパフォーマンスであろうとも、はっきりとした行動のトランプには勝てないであろう。
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その後、首脳たちは「自由の家」へ入る。
取り巻きたちも続く。
左に写っている男、そのヘアースタイルから見て北朝鮮のSPであろう。
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星条旗と北朝鮮の国旗が設えられている。
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「昨日ツイートを見て」、と金正恩は語る。
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たった一日で会うことができるんだ、とも。
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トランプはこう語り、
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こうも語る。
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一瞬であったが、トランプの娘・イヴァンカとその亭主・クシュナーの姿が流れた。
この両者、G20にも参加していた。イヴァンカは大統領補佐官として、娘婿・クシュナーは大統領上級顧問として。
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もちろん、対北朝鮮強硬派の国務長官・ポンペイオもいる。対北朝鮮、ポンペイオが実務者を束ねる。
アメリカと北朝鮮、一筋縄ではいかない。
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5時前、トランプと金正恩の会談は終わる。
トランプの金正恩との話し合い、昨日までのプーチンや習近平、また安倍晋三との会談とはどことなく異なる。
これらの皆さんとトランプとは、「トランプ vs ○○○」という構図になる。たとえ安倍晋三との間においてさえ。しかし、金正恩との間には、「トランプ vs 金正恩」ではなく、「トランプ × 金正恩」となる。
あのトランプがガードを緩めている。金正恩に対しては。
他の皆さんは自らよりは年下ではあるが、まあ同世代の範疇に入ると言えば入る。しかし、金正恩はまだ30代半ば、息子のようなものだ。
愛いと言えば愛いんだ、おそらく。


久しぶりにPCのブログ画面の具合が悪くなり、更新が日を跨いでしまった。