バンコク散歩(25) シルキーパープル。

6月19日、はや帰国。
朝9時、バンコクへ着いた時予約してあったAOTのエアポートリムジン、既に迎えにきている。中年の女の運転手さんであった。約1時間でスワンナプーム国際空港へ着く。あまり話さないが、丁寧な運転。チップはずむ。

スワンナプーム空港の出発ターミナルには、一頭地を抜くどころか十頭地を抜く大きな像が幾つも立っている。王宮やその守護寺院であるワット・プラケオにあった像と同じ像である。
「バンコク散歩」の(2)で触れた時、私は「仏像である。明らかにインドの影響を受けた造形である」、と記した。しかし、この「仏像である」、と断言するのはやや勇み足であった。
後で知ったが、この像は「ヤック」というものだそうだ。仏教とヒンドゥー教が混じりあったところから出てきたもののようだ。
ところで、仏さま、仏像にはさまざまなジャンルというかランクがある。上位から言えば、如来、菩薩、観音、明王、・・・、・・・、と続く。その形態もさまざまだ。恐ろしい表情のものもいる。

この像などはそれに近い。恐ろし気な表情である。
日本の閻魔さま、「ウソついたらハリせんぼんのーます」の閻魔大王にも通じる。閻魔さまはどのランクに位置する仏さまかは知らないが、仏さまであることは確かであろう。また、チベット仏教にはより恐ろしい表情をした忿怒像がある。
いずれもその源はインドである。仏教とヒンドゥー教、さらにその影響をうけながら特化したチベット密教、人々を救い導くに、恐ろしい表情の像は不可欠だったんだ、おそらく。タイの地においても。

出国手続きを済ませた後、免税店がズラーと並ぶフロアに出る。免税店がいくらあろうと、もう何も買わない。
そこに、このようなものがある。
大きなドラゴンで綱引きをしているような造形。ヒンドゥーのヴィシュヌ神話の一節を表わしたものだそうだ。東南アジアの地、ヒンドゥーの影響なくしては語れない。

機内から外を見る。
タイ航空のコーポレイトカラー、シルキーパープル。

主翼の影も面白い。

13時、滑走路を動き出す。
向こうにもタイ航空のシルキーパープル。

テイクオフ。

高度を上げていく。

雲の上に出る。

エッジの利いたシルキーパープル。
(なお、誤解があるといけないので言っておきますが、タイ航空はこの色を使っているが、それを何色とは言っていない。私が勝手に「シルキーパープル」と言っているだけであります)

タイ航空は「シルクのようななめらかさ」、とは言っているが。

ビールはシンハーで決まり。

グリニッジ標準時11時53分、ロシアW杯の日本のグループリーグの緒戦、対コロンビア戦のライブが始まった。

キャプテンの長谷部を先頭に選手が出てくる。

グリニッジ標準時12時、日本時間では午後9時、日本対コロンビア戦キックオフ。

日本の上空に入っている。

羽田の上だ。

日本、香川がPKを決め1−0とする。
このころから、機内放送にはこのような帯が入っていた。シルキーパープルの。

すぐ羽田に着いた。
向こうにはJAL機。
機内放送のW杯中継も消えた。


8月は戦争がらみのことを記すことが多く、また、今年の夏は暑さも酷く、「バンコク散歩」も途中2か月近くの中断がありました。ここまで3か月ほどかかってしまいましたが、今日で最終回といたします。
タイ政府観光局の賞を取った高橋にもらったエアチケットを用いてのバンコク行きであった。
清水の次郎長の代参での金毘羅行きの森の石松よろしく、高橋の代参をした。バンコクとアユタヤのお寺、ワット○○を6つ周った。