アート オブ ブルガリ展。

こんなのオレには関係ないなブルガリなんて、と思っていた。
「130年にわたるイタリアの美の至宝」なんて言っても、所詮はブランドものなんだろう、と。

ひと月少し前の東博正門前。

表慶館で催されているんだ、「アート オブ ブルガリ」展。

無味乾燥の平成館と異なり、表慶館にマッチする展覧が時としてある。

これもそうかもしれない。
緑のライオンの間を行く。

ブルガリ展のアイキャッチとなっているこれ、プラチナ、サファイア、ダイアモンドで作られたソートワール。ソートワール、ロングネックレスである。その先端。
エリザベス・テイラーの40歳の誕生日に夫リチャード・バートンが贈ったソートワールであるそうだ。リチャード・バートン、こういうことも語っているそうだ。「エリザベスが知っているイタリア語は、ブルガリだけだよ」という。
イングリッド・バーグマン、グレース・ケリー、ソフィア・ローレン、また、ジーナ・ロロブリジータ、クラウディオ・カルディナーレ、名だたる女優がブルガリのジュエリーを身に纏っている。
近年では、レディー・ガガ、ジェニファー・ローレンス、ケイト・ブランシェットもいたような。欧米のこれという女優に混ざりひとりだけ日本人がいる。
宮沢りえである。ブルガリのジュエリーを身につけた宮沢りえ、これぞという欧米のトップ女優に引けをとらない。「単純なる美の基準」によれば、宮沢りえ、世界基準の美人である。

ゴールド、エメラルド、アメシスト、ターコイズ、ダイヤモンド。1965年の作。
やはり、エリザベス・テイラー・ルームであったであろうか。

セルベンティのブレスレットウォッチ。
セルベンティ、美と幸運の蛇である。さまざまなブレスレットに表わされている。

富士山も、その対象に。
しかし、これは悪趣味だよ。

夕刻の表慶館。
灯が入っている。趣ある佇まい。