ガブリエル・オロスコ展。

「おじいちゃん おばあちゃん いっしょうけんめいはたらいて いいよのなかをつくってくれて ありがとう」。

昨日、孫が通う幼稚園の”おじいちゃんとおばあちゃんを招待”の「秋のコンサート」へ行った。その最後の方で発せられた言葉である。
幼稚園児が、「よのなか(世の中)」なんて言葉を知っているはずがない。幼稚園の先生が教えた言葉であろう。それにしても、「いい世の中」って、どういうことか。ここ数日の「世の中」を見て。
安倍晋三が語る「国民の命と平和な暮らしを守り抜く・・・」、という側に身を置いている、ということか、あるいは、現在の状況を嘆いている側でシニカルに逃げている立場か。
幼稚園に通うジャリンコたちの言葉、今の日本では、深い。
アメリカのCNNでは、参院特別委員会での肉弾戦の模様が流されていた。
中学か高校の騎馬戦だ。イラクへ派遣された自衛隊のヒゲの元隊長・現自民党参議院議員の雄姿がある。野党も負けてはいない。
中でも存在感を示したのは、緑のスーツの民主党の女性議員。格闘技の才がある。あの体力と根性があれば、と言ってアメリカの女子プロレスからオファーがあるやもしれぬ。
それはともあれ、今日未明、安全保障関連法、参院本会議で可決され、成立した。
集団的自衛権の行使が可能になった。
憲法はそのまま、その解釈を変更した。安倍晋三は。
解釈改憲である。
思えば、6月4日の衆院憲法審査会での3人の憲法学者の言葉。3人の憲法学者すべてが、今回の安保法は違憲である、と述べた。自民党が推薦した早稲田の長谷部恭男教授も含め。
以前にも記したが、3学者とか3博士とかという設定は、その持つ意味はとても大きい。御託宣なんだ。
それを、安倍晋三、覆した。安倍晋三、確信犯なんだ。憲法改正に関しては。まずは、解釈改憲を、と。
その時の政権党の内閣が、憲法を都合のいいように解釈する。それを法制化する。ということは、別の政党が内閣を構成した場合には、憲法を、自らに都合のいい解釈で扱っていいってことである。
集団的自衛権の行使、端からはじき飛ばすことか。そうではなかろう、とも考える。
憲法9条の護持、尖閣有事の際には機能することはあるのか。ないであろう。
では、どうする。
憲法9条を改めるか否か、それを問うことを争点に国政選挙を行うべきであろう。
解釈改憲なんかで、国の行く末を決めてはいけない。