新たな系譜学をもとめて展。

ニューヨーク、グッゲンハイム美術館に特設された舞台で野村萬斎が舞っている。「三番叟」のようである。
グッゲンハイム美術館の特設舞台で日本の伝統芸術を観る人なんて、アメリカでもごくごく限られた人である。しかし、そのごくごく限られた人たちは、世界を牽引するアメリカの政治、経済の中枢に、直接であれ間接であれ何がしか繋がっている人たちである。野村萬斎の舞が、アメリカの政治、経済の意思決定に何らかの影響を及ぼす、と言っていい。
野村萬斎、ソフト・ウェアポンと言っていい。しかも、強力な。
いけいけどんどんの安倍晋三、法を変え、旅団や連隊規模程度の重装備の兵を派兵できるように、と考えているようだ。数千人規模の重装備の軍団と野村萬斎のソフト・ウェアポン、どちらの方が強いか、と問うてみよう。
グッゲンハイム美術館での野村萬斎の方が強い。
私は、そう思う。

昨年末のMOT(東京都現代美術館)前。

この男、野村萬斎が総合アドバイザーを務めている。
日本のソフト・ウェアポンだ。しかも、強力な。
誰でもいい。安倍晋三に関わりのある人、このこと安倍晋三に言ってくれ。

ダムタイプのヴィデオ・インスタレーション≪MEMORANDUM OR VOYAGE≫。

ダムタイプのサウンド・インスタレーション≪Trace / React≫。

こういうようなものなんだ。

この人、じっと聴いている。

何かをじっと聴いている。

この展覧会、サブタイトルは「跳躍/痕跡/身体」。
身体性というか動きに繋がる作品が展示されていた。ロープにぶら下がり足で描いた白髪一雄の、いわばフット・ペインティングも。
上は、彼らの仲間「具体美術」の親玉・吉原治良の≪作品≫。
身体を感じる、勢いのあるエイヤッって作品である。
明日に続ける。