あり得ないよな、と思いつつ。

旅客機を乗っ取り、WTCやペンタゴンに突っ込むことはできたが、まさか、これはあり得ないよな、というお話である。
ホワイトハウスが陥落する。テロリストの手に落ちる。
空からはガンシップの攻撃。しかも、機体にはUSAFと記されたガンシップ。バリバリバリバリ、情け容赦ない銃撃。ワシントンDCの上空。あり得ることなど考えられないが、そういうシチュエーション。
地上からもテロリストが侵入する。一般市民、警護兵、無差別に撃ち殺し。
ホワイトハウス、わずか13分で陥落する。

『エンド・オブ・ホワイトハウス』、監督:アントワーン・フークア。
24時間、世界一堅固なセキュリティーで護られているホワイトハウス、わずか13分で落したヤツは誰だ。北朝鮮のテロリスト。
オッ、あからさまに出したものだな、という感じ。北朝鮮国旗も出てくる。いつもの広場での軍事パレードの模様も。
しかし、わずか13分で北朝鮮のテロリストの手に落ちていいのか、ホワイトハウスが。

7月4日、独立記念日にホワイトハウスは陥落する。ついでながら、ワシントン記念塔も崩壊する。9.11のWTCと同様の崩壊を。
テロリストの要求は、日本海域からのアメリカ第七艦隊の撤収と、朝鮮半島からの米軍の撤退。
テロリストの手に落ちたホワイトハウスの奪回はならない。特殊部隊の侵攻も失敗する。何しろ、大統領が人質となっている。何人もの政府閣僚も。
一人の男がテロリストの手にあるホワイトハウスへの侵入に成功する。
かっては大統領のシークレット・サービスとして活躍していたが、大統領夫人の命を救えず、今は閑職に追いやられている男、マイク・バニングである。

『エンド・オブ・ホワイトハウス』、テロリストの狙いはあと一つある。
アメリカ大統領の持つ核弾頭発射のパスワード。攻防が続く。多くの人が殺される。最終的には大統領も、となるが・・・。

ホワイトハウスへの潜入に成功した、ジェラルド・バトラー扮するマイク・バニング、たった一人で獅子奮迅の大活躍。テロリストたちを次々に殺し、大統領を助け出し、アメリカを救う。
アメリカ映画らしいド派手なアクション・スペクタクル。あり得ないよな、と思いつつ。