アメリカ色の日。

アメリカ人の好きな色は、赤、青、白。星条旗もそう。この3色、アメリカ色である。
アメリカ大統領選の開票中継、NHKでは朝からライヴで流していたようだ。ABCのライヴ映像をBS1で。私は、そろそろある程度、という1時ごろから見た。画面の中、アメリカ色が多く出てくる。

日本時間1時過ぎ、アメリカ東部との時差は14時間だから、ニューヨークでは夜の11時過ぎ。
既にオバマは257人を確保し、ロムニーの206人を超えている。中央部に出ているヴァージニア、オハイオ、フロリダ、コロラド、ネヴァダ、これらは激戦州(接戦州)である。これに既にオバマが取ったニューハンプシャー、ウィスコンシン、アイオワの3州を加えた8州の帰趨が勝敗を分ける。いずれの州も大接戦、つばぜり合い。
それはそうと、ABCの画面、赤と青と白ヌキ文字。アメリカ色。

勝つには270が必要だ。これもアメリカ色だ。

ABCの開票特番、ABCのスター・アンカー、ダイアン・ソイヤーと、ジョージ・ステファノプロスが仕切っている。
通常のダイアン・ソイヤー、いい年なのに幾らかの色香も残し、グイグイ押し切っていくが、今日はおとなしく交通整理、という感じであった。

ユア・ヴォイス、ユア・ヴォート。赤と青のアメリカ色。

1時25分、NHKニュース速報の文字が出た。
赤と青のアメリカ色の上に。

オバマの再選確実になった、という速報。
赤と青、アメリカ色に染まるニューヨーク、タイムズスクェア。ニューヨークは、夜の11時半ごろだ。

アメリカ経済、厳しい状況にある。全米の失業率は8%。オバマにとっては、この上ないアゲインストの風である。しかし、オバマは厳しい戦いを制した。オバマ、よくぞ勝った、とも言える。

ところがだ。昨日の夜、マネックス証券のCEO・松本大がこういうことを言っていた。夜中の「エル・ムンド」で。
アイオワ大学の電子先物市場による市場取引では、オバマが79ポイント、ロムニーが21ポイントである、と。
この数値、支持率のことではない。株式や商品取引の先物市場のチャートから、どちらが勝つか、どちらを買えば儲かるか、ということである。それによれば、オバマの勝ちに乗る、という人が8割近くいたんだ。こんな予測、アメリカ以外で聞いたことはないが。
夜中に近いタイムズスクェア、人の波。オバマ、過半数を超える275人を確保している。その背景は、赤と青のアメリカ色に染まっている。

ワシントンである。ホワイトハウスの近く、多くの人が出てきてバラク・オバマの再選を喜んでいる。

オバマの地元・シカゴ。
盛り上がっている。
この後、ロムニーの敗北を認めるコンセッション・スピーチがあり、オバマの勝利宣言があった。意見の違いはあるが、それを闘わせよう。それこそがアメリカ。力を合わせて進もう。アメリカ、と。

オバマの家族、副大統領のバイデンの家族が出てくる。
オバマの左は副大統領のバイデン。その左は、オバマの二人の娘。右の方には、ミッシェル夫人がバイデン夫人を抱きしめている。
実は、演説の名手・バラク・オバマ、勝利宣言の演説の中で、バイデンとロムニーの副大統領候補・ライアンを取り違えてしまった。さしたることではないが、私が聴くかぎりではそう。
バラク・オバマ、極限までに疲れてしまったもの、と思える。

暫らく前から、オバマの獲得した選挙人は303となっている。オバマ、接戦州のほとんどを制した。
赤、青、白、アメリカ色の紙吹雪が、舞い降りる。

赤、青、白、アメリカ色の紙吹雪が舞い降りる中、青いネクタイで判別されることにより、かろうじて分かるこの男、アメリカ大統領に再選されたバラク・オバマ。