アメリカ。

被災して、避難所にいるわけじゃない。原発施設の中で、命を賭しているわけでもない。国を護るために、方策を練っているわけでもない。
私にできること、せいぜい昨日書いたこと程度。僅かなものである。だから、何日か前から、昼間はあまりテレビを見ないようにした。夜のニュース程度のみ。
被災者の方々のことを案じる。国のことを考える。しかし、私にできること、ちっぽけなことのみ。今まで知らなかったが、プロ野球選手会の会長・新井貴浩という男は、なかなかの男であるようだし、巨人のオーナーの滝鼻某という男は、それとは対極の男のようだ。しかし、これも新聞やテレビという、二次的なメディアを通してのもの。
だから、あまり当事者でない者が、二次メディアを通してのことごとに触れるものではない、と思っている。野球に限らず、何事も。”頑張ろう、ガンバロウ”も、”心はひとつ”も、そんなこと当たり前なんだから。少なくとも、ちっぽけなことしかできない私たちは、自分にできることだけを果たしていこう、でいいし、それ以外ない。
ここ何日か、そうしていたが、二次的情報ではあるが、このことはやはり、触れておこう、ということがある。
地震発生以来、世界中の国々から、緊急援助隊や支援が寄せられている。支援表明をしていない国を探す方が難しいくらいだ。北朝鮮やミャンマーといった問題のある国や、あの混乱の中にあるアフガニスタンからも義捐金が寄せられている。
しかし、特筆すべきは、アメリカの支援である。今日夜のNHKの番組で、そのありさまを見た。
アメリカ、原子力空母・ロナルド・レーガンはじめ巡洋艦、揚陸艦、第7艦隊旗艦・ブルーリッジなど、20隻の艦船を三陸沖に展開している。航空機は、140機。無人偵察機・グローバルホークも投入、原発の被災状況を撮影しているそうだ。
その投入兵士の数、13000人。驚くべき数だ。今、動員されている当事国の自衛隊でも、10万人なのに。
実は、NHKの記者が搭乗したロナルド・レーガンと同じく、同艦に搭乗した朝日の記者の記事が、一昨日の朝日にある。一面全ページを使った記事であったが、この場合、文字よりは、映像の方が、やはり訴える力は強い。

ロナルド・レーガンはじめ米軍の艦船、福島第一原発から90キロ離れた海域に展開している。放射線に対する対応は、非常に厳しい。あらゆるものを、測定している。

そこからヘリを使い、水や食料を被災地へ届けている。
上空から孤立した地域を探し、そこへ物資を届けている、という。ありがたい。

原子力空母・ロナルド・レーガンの艦長、こう語っている。
受けとり方は、さまざまであろう。しかし、アメリカは、東北関東大震災の支援のために、13000の兵力、人員を投入してくれている。中国やロシアからの支援もある。しかし、アメリカの支援活動、ケタが違う。ロシアは、支援もしてくれているが、この期に及んで、ヘンな動きもしているようだ。あちこち、動いている。
日本が大震災にみまわれている間に、中東情勢も大きく動いている。リビアでは、カダフィの政府軍が巻き返し、ベンガジ攻略一歩手前までいった。1週間前には、国連安保理決議により、多国籍軍のリビアへの空爆が始まっている。
イラク、アフガンを抱えているアメリカ、リビアにまで深入りしたくはない。今日やっと、多国籍軍の指揮権、アメリカからNATOに移ることが決まった。
その中で、13000の兵力を、日本のために投入してくれている。
思惑はあろう。しかし、ありがたい。素直に感謝したい。だから、二次情報ではあるが、あえて触れる。