寒夜の竹林。

昨日は、とても暖かく、日中の上野公園では、半袖の人も見かけたが、今日は一転、とても寒い。
今日は、二十四節気の啓蟄。これじゃ、虫たちも、土の中から這い出る気にはならなかったろう。昨日の暖かさにつられ、地上に出てきてしまった虫は、今日の寒さに身をすくめているだろう。虫たちの中にも、暦のことなど考えない、慌て者はいるだろうから。
それはともかく、私が住む集合住宅は、何棟もの建物があり、その周りには、大きな木もずいぶんある。おそらく、造成する時に、それまであった樹木なども残した計画を立てたのであろう。中に、遊歩道の横に、竹林が続くところがある。これも残したのであろうが、趣きがある。
で、竹林の写真を何枚か撮った。松林はないが、竹林ならあるな、と思って。
それにしても、植物というのは、動物と違って、感情の変化がよく解からないな。寒そうだな、とか、暑そうだな、といったこともそれほどよくは解からない。風の吹いている時や、花が咲いている時、葉を落とした時、などを除いては。暑さ、寒さを、感じているには違いない、と思うのだが。

暗闇の中、こういう竹藪というか、竹林が続く。

斜めに倒れかかっているヤツもいる。
一旦斜めになったら、また真っすぐに、というワケにはいかないんだろうな。竹の場合は。

種類は知らないが、径10センチばかりのものが多い。
啓蟄なのに、今夜は寒いな、と思っているのかどうかは、やはり、解からない。

遊歩道に沿って続いているので、ところどころ、こういう明かりが点いている。

しかし、夜の竹林は、やはり、電灯の明かりなど、あまり届かぬところの方が、趣きがある。
これなど、ルーチョ・フォンタナの絵のようだ。フォンタナの作品にしては、少し直線にすぎるが。