南ア勝つ。W杯終わる。
ひと月半、楽しませてもらった。
ラグビーW杯日本2019、今日が最終日、決勝戦。
イングランド対南アフリカ。
オールブラックスを破ったイングランド有利の声が多い。が、私は日本がコテンパンにやられた南アフリカに肩入れする。
その実情は知らない。が、長い歴史の中、キャプテンに初の黒人を選んだ民族融合の南アフリカチームに。
決戦の時はきた。
イングランドのキャプテンは、オーレン・ファレル。南アフリカのキャプテンは、シヤ・コリシ。
激しい肉弾戦である。
フォワード8人の総体重。
イングランドは920kg、1人当たり平均115kg。南アフリカは900kg、1人当たり平均112.5kg。
共にディフェンスは堅い。
トライが奪えるようなゲームではない。共にPGのみの得点である。
31分過ぎ、南アフリカゴール前のイングランドの攻撃は凄かった。重量フォワードで何度も何度も突っ込んだ。今日の中継、フェーズ数がでなかったが、恐らくフェーズ20を超える猛攻であった。しかし、南アフィフティーン、ことごとくはね返す。
イングランド、最後にはPGでの得点を選択するより他なかった。
南アが常に先行してゲームは進む。
すべてPGによる得点、南ア12点対イングランド6点で前半は終わる。
南アが押しているように感じたが、ボール支配率やテリトリーなど、まあそこそこ。
英国のヘンリー王子の姿が流れた。秋篠宮と並んで観戦している。イングランドの応援に駆けつけた。
PGの取りあいである。
後半22分、スコアは南ア18点対イングランド12点。すべてPGでの得点。
南アのSO・ポラード、50メートル以上のところからPGを狙う。さすがこれは入らなかったが。
後半23分、南アのキャプテン・コリシ、交代する。
後半26分、このゲーム初となるトライが生まれる。
南アのウィング・マピンピ、パントキックからトライを挙げる。
デクラークすぐさま駆けつける。デクラーク、何ごとによらず反応が速い。
さらに後半34分、南アの高速ウィング・コルビ、イングランドのディフェンスを切り裂きトライを挙げる。
ダメ押しのトライである。
ノーサイドまであと3分。
ジャパンはじめ対戦したすべてのチームを悩ませてきた南アのSH・デクラークが交代した。
南ア、勝利を確信、余裕である。
あと10秒でノーサイド。
ヘンリー王子、南アフリカの大統領・ラマポーザと抱き合い祝意を示す。
常々思うが、英国王室の懐の広さだな。
ノーサイド、32対12。
デクラークもイングランドのキャプテン・ファレルと抱きあう。
後の場で南アのキャプテン・コリシ、こう語る。
「さまざまな民族や文化が融合して南アフリカを作っている」、と。
優勝チームへ渡すエリス杯を持って待つ前回大会優勝国・ニュージーランドのキャプテンの許へ、車に乗ったリーチ・マイケルが。
ニクい演出である。しかし、ジャパン・日本の国民にとっては何となく嬉しい。
表彰式のプレゼンターが待つ。
国際ラグビー協会の会長、今回大会の名誉会長である秋篠宮、そして日本国総理・安倍晋三。
表彰を受けた南アの選手、弾けた。
「JAPAN日本2019」である。
南アキャプテン、シヤ・コリシ、子供を呼び寄せていたようだ。お兄ちゃんと妹の女の子。
リーチ・マイケルの娘も可愛かったが、シヤ・コリシの子供も可愛い。このぐらいの子供、みな可愛い。うちの孫坊主も電車やバスの中で行きあう子供も、みな可愛い。2、3歳、また4、5歳の子供で可愛くない子供はいない。みな可愛い。
南ア、ヨハネスブルクの場景が流れた。ラグビーW杯の南アの優勝に皆さん飛びあがっている。
しかしよく見ると、ここに映っている人は白人ばかり。たまたまってこととも思えない。南アのキャプテン、シヤ・コリシの言葉とは何となく、どこか、少し違っているような気もしているのだが。
終わりの終わりでちょっと引っかかったかな。
ラグビーW杯日本2019、シヤ・コリシのこの顔で終わる。