慰霊の日。

1945年、昭和20年の今日、6月23日、沖縄での激闘が終わった。沖縄慰霊の日。
日米の死者、20万超。半数を超える人は、民間人。
3〜4日前のNHK、「昔、父は日本人を殺した」、というドキュメントを流していた。沖縄戦を生残り帰還した米兵の息子が、父親、そして、生残った兵士たちを訪ねる。今は年老いた多くの元米兵、PTSDとなっている。父親ばかりでなく、多くの元米兵、日本兵ばかりでなく、女、子供、老人を殺している。殺さざるを得なかった、というのが事実だろう。それが、沖縄での戦いだった。
今上天皇は、8月6日、9日、15日と共に、沖縄慰霊の日である6月23日を、日本人が決して忘れてはならない日、と述べておられる。このこと、今までにも記したことがある。
先の大戦中、昭和天皇は、沖縄に対しては、酷いお考えを持っておられたようである。おそらく、そのことをよくお解かりの今上天皇、父君の償いを、心中深く期しておられる。畏れ多きことながら、私には、そう思える。
今日の禁裏、今上天皇、一人お祈りになられていたことであろう。
ひと月半ほど前、映画『GAMA 月桃の花』の、一日限りの映写会があった。その脚本を担当した大城将保(嶋津与志)も沖縄から出てき、その後、彼を囲み何人かの友人と飲んだ。
友人たち、映写会場に飾られていた、月桃の花の一枝を手にしていた。この映画の音楽を担当した海勢頭豊が、その日の朝、庭から切り取ってきたものをもらったもの。私は、床に落ちた花のひと粒を持ち帰り、机の上に置いておいた。


白蝋のような肌をしていた月桃の花のひと粒、今、このようになっている。
唯一の地上戦となった沖縄戦、66年目となる。しかし、大和が、沖縄を軽んじていること、66年前と変わりはない。
今日、沖縄慰霊の日。