すみだ北斎美術館(続き)。

昨年11月末に開館したすみだ北斎美術館の杮落とし・開館記念展は、「北斎の帰還 幻の絵巻と名品コレクション」。
≪隅田川両岸景色図巻≫7メートルに及ぶ紙本着色一巻、素晴らしい肉筆画である。海外に流出し100年余、まったく行方の知られていなかったものを、2015年に墨田区がオークションで競り落とし里帰りさせたものである。だから、「北斎の帰還」。

≪隅田川両岸景色図巻≫、両国橋から隅田川を遡り吉原へという絵巻である。両国から吉原までの隅田川の両岸を描いている。いや、趣き深い。
すみだ北斎美術館NEWS「森羅万象」の01号の表紙には、この絵巻の初っ端、両国橋の場面が。両国から舟に乗って隅田川を遡り、吉原に繰りこむんだ、江戸期の旦那衆。

で、巻末はこう。
「吉原室内」となっている。すみだ北斎美術館NEWSの中面を複写した。
開館記念の特別展の目玉はこの≪隅田川両岸景色図巻≫であるが、他に120点余の作品が展示されていた。カメラは許されていないが、楽しめた。

常設展が面白い。
7つのエリアで構成されている。

時代ごとに。
展示スペースは狭い。
ギューギューづめと言ってもいい。逆に言えば、中身が濃いとも言えるのだが。

その「1」のすみだと北斎。
江戸時代、隅田川のすぐ近くに生まれた葛飾北斎、その90年に及ぶ生涯で93回の引っ越しをしたそうだが、そのほとんどは現在の墨田区内。墨田区、30年近く前から北斎美術館構想を持っていたそうだ。それがやっと実現した。

≪須佐之男命厄神退治之図≫。
北斎が弘化2年(1845)ごろ、牛嶋神社に奉納している。しかし、関東大震災で焼失してしまったもの。それを推定復元した。

このように。

北斎、習作時代の作品。
≪四代目岩井半四郎 かしく≫

このような説明。

≪巳待≫。

タッチパネルが多用されている。

タッチパネルを追っていく。
と、≪巳待≫はこのように。

≪富嶽三十六景 神奈川沖浪裏≫。

タッチパネルで・・・

幾つもの情報を得ることができる。

このようなコラムやトピックスも、そこここに。