アメフット。

晴れ。
東京ドームへ、”ジャパン・X・ボール”(アメリカンフットボール日本社会人選手権)を、観に行った。

今年、23回目となる社会人のチャンピオンシップ。今日まで勝ち上がり、最後に激突するのは、鹿島ディアーズと富士通フロンティアーズ。戦前の新聞評などでは、ややフロンティアーズ有利か、と言われている。
だが、私は、ディアーズ側。何故なら、今日のチケット、鹿島の人から貰ったから。ディアーズは、鹿島創業150周年記念事業の一つとして、1989年に創部したとのこと。「社員が選手」の企業チーム、と貰ったパンフにある。
スポーツ観戦は、贔屓を持つ方が、面白い。鹿島の社員らしきスーツ姿の人も混じる、鹿島一色の席で、私も、鹿島のチームカラーであるバーガンディー(ワインの暗赤色)とシルバーの2本の棒状の風船をバンバン叩き、ディアーズを応援した。
アメフットの社会人選手権は、10年ほど前、やはり東京ドームで観たことがある。当時仕事で付き合いのあった人の息子さんが、アサヒビールのアメフットの選手で、やはり、チケットを貰い、観た。だが、ボールゲームは、何といってもラグビー、の私には、あまり面白くなかった。
しかし、その後、BSの夜半のテレビで、NFLのゲームを時折り観るようになって、ルールなども解かるようになったこともあるが、これも面白い、と思えるようになった。だから、今日のゲームも面白かった。
ただ、残念なことに、デジカメのメモリーカードが異常、との表示が出て、第1クォーターの途中でカメラが効かなくなってしまった。だから、ゲームがこれから、という写真が、ひとつもない。タッチダウンの様子もなきゃ、150人のチアリーダーによる、ハーフタイム・ショーの様子もない。ほとんど、ゲームが始まる前のものばかり。残念だが、仕方ない。

ゲーム開始の4〜50分前。
両軍の選手が、身体を馴らしているが、スタンドは、まだガラガラ。

鹿島ディアーズのキッキングチームが、パントの練習をしていた。

ディアーズのチアリーダーの皆さん。この時は、フードを被っていた。

キックオフまで30分を切ると、だんだんスタンドが埋まってくる。
チアリーダーのお嬢さんも、気合いが入ってくる。チアリーダーの皆さん、引き締まった身体で、スタイル抜群。

いよいよ、鹿島ディアーズの選手の入場。選手は、双方50人ぐらい出てくる。

ディアーズの選手とチアリーダー。

試合前、双方の選手が、一列に並ぶ。50人ぐらいずつ。
手前が、鹿島ディアーズ、向こうは、富士通フロンティアーズ。

19時過ぎ、鹿島ディアーズのキックオフ、富士通フロンティアーズのリターンで、ゲームが始まるが、開始2分もしない内に、フロンティアーズがタッチダウンを奪い、トライ・フォー・ポイントも成功、7点をあげる。
ディアーズ、どうなることかと思う。

GO DEERS、頑張れ、ディアーズだ。

第1クォーター、ディアーズなかなかファーストダウンを奪えず。
客席は、いっぱいになった。

フロンティアーズ有利に、試合は進む。

第1クォーター残り7分02秒の、大スクリーンの映像。
鹿島ディアーズのオフェンス(攻撃)。セカンドダウン・アンド・ファイブ、つまり、今、セカンドダウンで、新たなダウンの更新、次のファーストダウンを取るまで、あと5ヤード、ゴールラインまでは、あと12ヤードの表示が出ている。
映っている選手は、ディアーズの29番、RB(ランニングバック)の丸田。
悲しいかな、この後、メモリーカードがおかしくなり、デジカメ写らなくなった。まだ、第1クォーターだというのに。
まあ、いい。後は、映像なしの、実況だけでいく。
第1クォーターは、このまま終わり、フロンティアーズ、7点のリード。
第2クォーターも、双方にパス・インターセプトでのターン・オーバー、ビッグプレイが出るが、得点には結びつかず、そのままハーフタイムに入る。
英国生れのラグビーと異なり、アメリカ生れのアメフットは、ともかく、終始一貫ショーアップ、ショーアップ。ハーフタイムには、ハデなショーが行われる。今日のハーフタイム・ショーは、協会所属全チームのチアリーダーから選ばれた、150人のチアリーダーによるショー。
でも、デジカメが効かなくなったので、それもカット。
第3クォーターに入ると、鹿島ディアーズ息を吹き返す。ガンガン攻める。いけー。
フィールドゴールを2つ決め、さらに、ロングパスを通したビッグプレイで、タッチダウンを奪い、合計12点をあげる。これで、12対7。ディアーズ、逆転した。
しかし、タッチダウンの後、1点のトライ・フォー・ポイントのキックを選択せず、2ポイント・コンバージョンを狙う。これは失敗するが、鹿島ディアーズ、強気、なかなかアグレッシヴなチームなんだ。いいぞ。
第4クォーターに入ると、ディアーズの勢い、ますます強くなる。フロンティアーズのパスを再三インターセプトしてターン・オーバーするは、自らは、ロングパスを通し、タッチダウン(この時も、2ポイント・コンバージョンを狙った。失敗はしたが)に結びつけるは、とビッグプレイを連発、さらに、残り4分06秒には、フィールドゴールも成功、勝利を決定的なものにした。
残り時間2分で、タッチダウンを一つ、トライ・フォー・ポイントも奪われたが、最終的には、21対14でディアーズが完勝。鹿島サイド、大いに沸いた。
MVPには、鹿島ディアーズの18番、WR(ワイドレシーバー)の前田が、選ばれた。ロングパスをずいぶんキャッチしたものな、当然だ。それを投げたQB(クォーターバック)が選ばれても、おかしくはなかったが。
QBついでに、一つだけ付け加えよう。
先週の日曜日(13日)の、大学日本一を決める甲子園ボールのこと。事前の予想を覆し、関大が法政を、ハイスコアで破った。もちろん、TVでの観戦だが、あのようなアメフットの試合は、初めて観た。あんなQBは、初めて見た。
関大のQBだ。QBが、自らランプレイに出る。QBが、走りに走る。トータルの獲得ランニング・ヤードは、229ヤード、RB(ランニングバック)でも、これほどのラン獲得は、難しい。それを、クォーターバックが成し遂げた。NFLのゲームでは、考えられないことだ。
だから、QBが、ランニング・タッチダウンを3つもあげた。凄いとしか言えないQBだが、また、何とも言えないQBでもある。ともかく、常識はずれなんだから。
その大学日本一の関大と、今日社会人日本一になった鹿島ディアーズが、来年1月3日の、ライスボールで激突する。
関大のQB(単なるクォーターバック、ではなく、”パスも投げるランニングバック”、とも言われているそうだが)、社会人日本一のディアーズ相手でも、あれほどのランができるのか。楽しみである。