「誰かが言っていたね」、と白鵬が言う「誰か」って「誰」だろう。

大相撲夏場所千秋楽、白鵬、今日も勝ち37回目の優勝は12回目の全勝優勝となった。
今場所、何時の間にやら、稀勢の里の綱取りの場所となっていた。稀勢の里が優勝すれば、と。私には、少なからず同意できない状況であった。稀勢の里、12日目まで連勝であったが。
で、一昨日、13日目の白鵬との全勝対決。機運は盛りあがっていた。

13日目、花道で出を待つ稀勢の里。

今場所の稀勢の里、このように静的な顔つきが多い。

決戦の前、土俵下の稀勢の里。

白鵬。

稀勢の里、あそこでってところはあったが、白鵬の下手投げに敗れる。
稀勢の里の優勝の目は、ほぼなくなった。

敗れ、花道を下がる稀勢の里。
この後の白鵬に対するインタビューで、白鵬こう語ったんだ。ウヌー、という言葉を。稀勢の里に対する言葉としてだろう。
「誰かが言っていたね。強い人は大関になる。宿命のある人が横綱になる」、と。
白鵬、シャレたことを言う。また、シャクなことを語る。
それにしても、「強い人は・・・・・。宿命のある人が・・・・・」の前に白鵬が言った「誰かが言っていたね」が、私には気になった。その「誰か」って「誰」なんだって。
白鵬が心酔する双葉山かな、と思った。しかし、白鵬、双葉山なら「双葉山関が」と言うであろう。双葉山ではない。白鵬、誰の言葉か特定していない。「誰か」としか。
暫らく考え行きついた。
このシャレてもいて、シャクでもある言葉を吐いた「誰か」は白鵬自身に違いない、と。残念ながら、白鵬と稀勢の里の差、土俵上ばかりじゃなくありそうだ。

昨日も敗れ2敗となった稀勢の里、今日千秋楽の土俵上。日馬富士との一番。

稀勢の里、日馬富士を押し出しで破り、2敗で場所を終える。
先場所も13勝2敗、今場所も13勝2敗。共に準優勝である。
理事長の八角以下の協会幹部ばかりじゃなく多くの人の声、来場所は綱取りの場所で一致している。

今場所千秋楽最後の一番は、白鵬対鶴竜。
気合が入った白鵬、最後の塩をまく。

白鵬、鶴竜をうっちゃる。

白鵬、前人未踏の12回目の全勝優勝。優勝37回も、もちろん白鵬のみ、前人未踏。

内閣総理大臣杯は、安倍晋三自らが。

同時刻の稀勢の里。

上位陣、今場所の星取り最終結果。現在の各力士の力量、よく表している。
白鵬に次ぐ2番手は、やはり稀勢の里。以前から”何かと言えば稀勢の里”の解説の北の富士は、やはり来場所優勝がほしいね。全勝、14勝なんて高いとこじゃなくても、横綱を一人、二人食っての優勝ならば12、3勝程度でも、なんて言っている。
12、3勝程度の優勝じゃやはりまずいよ。せめて最低限14勝だよ、と私は思う。
ところで、新三役の琴勇輝と魁聖の二人は頑張った。解説のご両人、北の富士と舞の海も話していたが、確かにそう。私もそう思う。
それに引きかえ、栃煌山と妙義龍の実力者二人のこの星には不満である。この二人、せめて二桁近くは挙げなけりゃ。
それよりも”なんじゃこれ”は、照ノ富士と逸ノ城の二人。場合によっては二人とも、今ごろは綱を張っていてもおかしくない、と言われていた。暫らく前までは。特に心配なのは、すぐにも横綱になる、と思われていた照ノ富士である。
2、3場所休み、膝を完全に治すべきだ。大関から落ち、関脇、小結、前頭まで番付けを下げてもいいじゃないか。膝さえ完治すれば、すぐに三役から大関へ復帰できる。
照ノ富士、腹をくくれ。そうでなければ把瑠都の二の舞となるぞ。

最終盤の3日間は見たが、今場所もテレビ観戦1/3程度であった。
賜杯を抱いた白鵬のこのお辞儀で、NHKの今場所の相撲中継は終わる。