マンク。

1894年、リュミエール兄弟が映画を創りだして以来、これぞ名作と言われる映画が次々に生みだされた。歴代トップは? と。
私自身は、フランシス・フォード・コッポラの『ゴッドファーザー』や『地獄の黙示録』、マーティン・スコセッシの『タクシー・ドライバー』、リュック・ベッソンの『レオン』、クエンティン・タランティーノの『パルプ・フィクション』などが印象に残る。さらに加えるとクリント・イーストウッドの作品となるか。
しかし、3、40年前に歴代トップの座を争っていたのは、エイゼンスタインの『戦艦ポチョムキン』とオーソン・ウェルズの『市民ケーン』であった。
『市民ケーン』、弱冠25歳のオーソン・ウェルズが全権を委任され脚本、監督、主演を成した。
共同脚本家がいる。ハーマン・J・マンキーウィッツ、通称マンクである。アルコール依存症のマンク、年下の天才坊や、オーソン・ウェルズに尻を叩かれる。
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Netflixの作品、キネ旬の中にも小さなチラシ以外何もない。
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『マンク』、監督:デヴィッド・フィンチャー。脚本は父親のジャック・フィンチャーが残したもの。
『市民ケーン』、新聞王、チャールズ・フォスター・ケーンを揶揄している。モデルはウィリアム・ランドルフ・ハーストである。
ハースト、若いマリオン・ディヴィスをとてつもない城に囲い込む。彼女をスターにしようと金を注ぎ込む。が、これは些細なこと。
1930年代のハリウッド、1934年のカリフォルニアの知事選も出てくる。ウィリアム・ランドルフ・ハースト、ドナルド・トランプを思わせる。
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”Rose bud”(バラのつぼみ)。
ハーマン・J・マンキーウィッツ、マンクは1953年、アルコール依存症で死ぬ。享年55。