インド、インド(続き)。

東洋文庫での「インドの叡智」展、続ける。
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このコーナー、さまざまな文献が並ぶ。
東洋文庫だ。
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この書は・・・
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こういうものだが、まったく知らない。
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お経、経本である。
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「妙法蓮華経」。
この説明書きにあるように、書かれた経文が板に挟まれている。
説明書きの最後に、<河口慧海という僧侶が・・・>とあるが、「という僧侶」という文言は不要であろう。東洋文庫へ来る人を少しバカにしている。
なお、これは1000年近く前のネパールのもののようだが、今でもネパールではよく見かける。私もカトマンドゥで何度か求めた。古道具屋のおやじは、「古いものだよ」なんて言って売っているが、素人が手に入れるものは、当然ながらほとんどが「今出来」である。
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経文と仏画が交互に綴られている。
今出来のものでも時代付けの細工はほどこされていて、とても美しい。なお、ネパールでよく見かけるということは、チベット仏教の影響じゃないか、と私は考えている。科学的な根拠など何もないが。
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美しい絵。
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このような。
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『ラーマーヤナ』である。
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インドと言えば、「ラーマーヤナとマハーバーラタ」、二大叙事詩。
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4コママンガで、「ラーマーヤナ」の超チョー訳の読み解きがある。ルビもふってある。
東洋文庫、子供たちにも来てくれということのようだ。先述した「河口慧海という僧侶が」の「という僧侶」という文言も、そうならば理解できる。私の行っている時間に子供たちの姿は見かけなかったが。
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『マハーバーラタ』。
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『ラーマーヤナ』の成立は3世紀頃、『マハーバーラタ』の成立は4~6世紀頃。
ずいぶん前だ、古い。日本で言えば、今日、ユネスコの世界遺産に登録された大阪の「百舌鳥、古市古墳群」が造られた時代とほぼ同時代。
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インドは「0(ゼロ)」を発見した国である。世界的な数学者を輩出している。
なお、この書、数式が書かれていないが数学書である。
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インドという国、時としてとてつもない天才を生みだす。
2年前、映画「奇蹟がくれた数式」について記した。若くして死んだその主人公・ラマルジャンも、そのようなとてつもない天才であった。
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イスラーム文明、ムガル帝国。
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美しい本である。
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<ムガル細密画と・・・>という説明書き。
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何やら分かりづらいが・・・
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グプタ朝刻文集。アショカ王石柱の刻文。
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この壁面へ。
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インドは染めや織りの分野でも、とても面白い作品を生み出している。
特に、ラジャースタンの細かな鏡を織りこんだミラーワークは美しい。砂漠の町・ジャイプールや他の町でミラーワークの布やバッグ、袋をずいぶん買った。一時は玄関を入ったところの壁に張りつけていた。が、5、6年前であろうか取り払い、独力でアメリカの大学へ行き、その後バックパックを背負いアジアの国々を旅し、日本へ戻ってきた若い女性へ進呈した。私の知りあいの娘さんであるが、どこにそんなパワーがあるんだ、というとても小柄な女性に。
それはともあれ、インドの染織、常時見ることができるのは、東博の東洋館である。大きなものから小さなものまで多くのインドの染織をみることができる。
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インドの食だ。
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インドと言えばカレーだな。
「日本カレー早わかり」というものがあった。
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インド独立の志士、ビハリ・ボースが写っている。その隣には犬養毅が。国竜会の内田良平の顔も見える。
ビハリ・ボース、日本へ亡命してきた。イギリス統治下のインドから。
孫文、頭山満といったビッグネームと交わる。こういう名を聞くと、じじいも興奮してくる。そして、新宿中村屋の相馬黒光も登場する。相馬黒光、ロシアの盲目の詩人・エロシェンコも匿っているが、インド独立の志士・ビハリ・ボースも匿う。そうなれば自然の成り行きか、ビハリ・ボースは相馬黒光の娘と結婚する。
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これが、日本のインドカレー事始め。
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福沢諭吉編の辞書にカレーの記載がある。
「コルリ curry」、と。
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最後に、東洋文庫での「インドの叡智」展を締めくくる1枚を。
「悉曇字記」。
「悉曇」はサンスクリット・梵字、それを読み解く学問が悉曇学だそうだ。
この書は日本最古の悉曇学の書だそうだ。


百舌鳥・古市古墳群が、世界遺産に登録された。
仁徳天皇陵の側に行ったことがある。仁徳天皇陵と言われる古墳、ただ雑木や雑草が茂っていた。前方後円墳なんてとても分からない。


伊調馨が敗れた。
来年の東京オリンピック、五輪5連覇の夢は潰えた。
伊調馨、「悔いはない」と語る。伊調に思いを寄せる。


今日、日本でもウイグル族の抗議集会が報じられているが、昨夜、トルファン郊外に中国政権によるウイグル族の「教育施設」があることを知った。
中国政府は、「教育施設」と言うが、その実態は「強制収容所」である。トルファン郊外に強制収容所があることに驚く、。
トルファン郊外にはペゼクリフ石窟がある。ペゼクリフ石窟へ行くためもあり、トルファンで一夜を明かした。それこそ少し手を伸ばせば届くであろうと思われる満天の星であった。そのトルファン郊外に強制収容所を造り、ウイグルの人を閉じこめている中国の行ないに