支え合い。

プロの歌い手であるからといって、皆さん歌が上手いわけではない。しかし、中には、この人は上手いなー、という人がいる。高橋真梨子は、そんなひとりだろう。
ともかく上手い。音が崩れない。ペドロ&カプリシャスのボーカルとして「ジョニィへの伝言」で、メジャーデビューしてから36〜7年になるが、一貫して上手い。巧まずして狂いがない。
「五番街のマリー」、「桃色吐息」、「for you」・・・・・、しっとりとした趣きのある高橋真梨子の歌、好きだ。今日、聴いていた。
というのも1週間ほど前の夜、NHKを見ていたら高橋の番組があったから。

始まってすぐ、アレッ前にもこれを見たな、と思ったから、再放送だったのだろう。
NHKは、再放送に限らず、再々放送もよくやっている。ビデオに撮ったり、DVDを買ったり借りたりなんてことは、まったくやらなくなった身としては、これはありがたい。音楽にしろ、スポーツにしろ、ドキュメンタリーにしろ。
高橋真梨子、オリジナルばかりでなく、カバー曲も多く歌っている。この番組でも、井上陽水の「いっそセレナーデ」や玉置浩二の「ワインレッドの心」を歌っていた。作曲し自ら歌っている陽水や玉置浩二より、高橋真梨子の方が、より雰囲気があるような歌い方であった。
それもその筈なんだ。高橋真梨子、中学か高校のころから、博多、中洲のクラブで歌っていた、というのだから。
朝日新聞の土曜日に「be」という別刷りがある。そこに「逆風満帆」という連載がある。春過ぎか夏前に、高橋真梨子が取りあげられていた。
高橋、来し方を語っている。中学卒業後、ナベプロにスカウトされ、東京へ。だが、途中で福岡へ戻る。中洲のクラブで歌っている時、ペドロ&カプリシャスへ誘われる。その時に誘いに行ったのが、今の旦那のヘンリー広瀬だそうだ。
ヘンリー広瀬自身、サックスも吹けば、ギターやキーボードも弾くといったミュージシャンだが、高橋がペドロ&カプリシャスから独立、ソロシンガーとなった後、30年以上高橋を支えている。ふたりが結婚したのは、20年近く前だそうだが、この30年ばかり、公私共のパートナーとして支えてきた。
”歌は、仕事”、と言いきる高橋も、夫であるヘンリー広瀬に全幅の信頼を置いている。

こういう映像もあった。
高橋真梨子61歳、ヘンリー広瀬66歳。互いに支え合ってきた今の姿だ。いい夫婦だ。
高橋真梨子はさておき、ヘンリー広瀬、さすがミュージシャン、66にしては若く見えるな。男の目から見れば。